ようこそ石の華へ

鉱物の部屋へのいざない

石に花咲く

2012-04-17 11:30:14 | 日記・エッセイ・コラム

石に花咲くの意味は「実際には起こりえないことのたとえ」です。

 

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ロシア ダルネゴルスク産の磁硫鉄鉱と水晶

 

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アメリカ ユタ州産の水晶の群晶 

 

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中国産の方解石

 

上の写真を見ると石に花が咲いています。起こりえないことが起きています。

厳密に言うと「石に花のように見える鉱物の結晶の華が付いている」と言うことなのですが、このような鉱物結晶が実際にある事が面白いです。

最初の写真は魅力的な鉱物が多産するロシア ダルネゴルスク産の磁硫鉄鉱と花のような水晶の群晶との共生です。どちらも魅力的な鉱物です。この産地からは他にも個性的な鉱物結晶が多品種採れています。不思議な産地だと思います。

次の水晶もまるでミルククラウンのような印象を受けます。実際の王冠状の形態の時間スケールは非常に短いのですが、高速度撮影で撮られた映像を見た事がある人は多いと思います。このミルククラウン現象も流体力学で詳細に研究されているようです。このように見える鉱物結晶は他には玉滴石があります。どちらもシリカ鉱物です。その成因を考えると、恐らくシリカ成分を多く含んだ水が長い時間をかけて滴となり、滴が落ち続けた結果、そのような形になったのだと思います。

最後の写真は中国産の方解石です。方解石のフラワー状の結晶が母岩の上に付いています。まるで「石に花咲く」ような形態です。方解石の形態のヴァリエーションは非常に多く、どのような成因でそれらの形になるのか?不思議です。雪の結晶の中谷ダイヤグラムのような方解石の生成ダイヤグラムが欲しいところです。

石に花咲く、コレクターの人たちは「実際には起こりえない」標本を集めているのかも知れません。そのような標本は希少で貴重です。ありえないものを集める、コレクターの神髄かも知れません。

石の華はそのような鉱物標本を提供していき続けたいと思います。

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