放射状結晶は花模様から円(丸)の形になり、今日は半球状になります。
アメリカ アーカンソー州 産の銀星石(Wavellite)
美しい半球状の結晶が大小並んでいます。中には半球状の結晶部分が欠けて針状・放射状結晶が円形になっているものも見えます。よく見ると、一番大きな半球状結晶の表面にも小さな円形の針状・放射状結晶が見て取れます。
インド産の中沸石(Mesolite)
半球状の針状・放射状結晶の集合体をなしている中沸石の結晶です。沸石グループも種類が多い鉱物ですが、このような半球状の結晶になるものが多い鉱物です。
イタリア産の方解石(Calcite)
方解石にも半球状の結晶になるものがあります。方解石の結晶形態は非常に多いのですが、どうしてこのような半球状の結晶になるのか?不思議で、その成因を考えるのも楽しいものです。この半球状の表面は微細な結晶面の集合体になっています。明らかに上の沸石の表面とは違った質感です。これは放射状結晶の仕組みとは違った仕組みで出来ているように思われます。
インド産の蛍石(Fluorite)
蛍石の中にも半球状の結晶のものがあります。この半球状の蛍石も針状・放射状の結晶とは思えない別のメカニズムが働いているように思えます。それがどのようなメカニズムで半球状になるのか?私はまだよく理解していません。
そういえば、積雪造形の中に半球状冠雪があります。半球状冠雪の成長の仕組みは分かっています。もしかすると同じような仕組みが働いているような気もしますが、それはどうなのでしょうか?
「最小限の力で最大限の効果」、「最小資源による最大容積/機能」。バックミンスター・フラーの言葉です。フラーの「ジオデシックドーム」も半球状です。
鉱物結晶の世界でもフラーの言葉と同じようなシステムが動いているような気がします。
明日は、いよいよ放射状結晶の球体へ向かいます。