昨日、健康のための歩数かせぎの為(医者から一日5,000歩以上歩きなさい、と言われているのです。)、ほぼ日課としている金沢駅パトロールをしていると、いつも立ち寄る書店の雑誌の棚で「日経サイエンス」(2024.08号)の表紙の写真が目に留まりました。
それは国宝 油滴天目茶碗の内面の写真でした。私は20年くらい前に大阪市立東洋陶磁美術館を訪れて実際に実物を見ておりましたが、その写真の存在感に反応せざるを得ませんでした。それは豊臣秀次が所有していたもので、安宅コレクションになった時の逸話で有名な茶碗です。その現物はすでに見ていたものだったにもかかわらず、また、再度、惹かれてしまい、更に、その「国宝 天目茶碗 光彩の謎」というタイトルの記事の方も非常に気になり、その「日経サイエンス」を手に取ってそのままレジに向かいました。
私は、曜変や天目茶碗好きでもあるので、これまでにも多くの文献やTV番組を見てきました。それで、それなりの知識はあった方だと思っておりました。今回の記事を読んでみて、科学雑誌ならではの視点で、非常に上手く解説してあったように思いました。
曜変や天目茶碗の光彩は構造色に由来している事や構造色の基本(光の回析と干渉)や天目茶碗の歴史やこれまでの研究成果などを数ページにわたって分かり易くまとめてありました。そして、今後の新たな研究プロジェクトの紹介で、その光彩の謎をめぐる新たな展開が期待できる、とまとめてありました。
この記事だけでも今回の「日経サイエンス」を購入した価値があったと思いました。
願わくば、NHKの「フロンティア」のようなTV番組でも同じテーマで見たいと思ってしまいました。
コメント、ありがとうございます。
可視光のスペクトルの波長サイズの構造色らしく、それも複数の構造色の原理が関係しているようです。
奥深い現象だと思います。
ミクロンオーダの凹凸が見られ、それによる発色らしいと読み取れました。そうなると、再現する方法が難しいなあと思いました。