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鉱物の部屋へのいざない

生きている岩2

2024-11-29 11:10:02 | 日記・エッセイ・コラム

先週に続き、今週の月曜日に放送されたNHKのBSP4K「体感!グレートネイチャー 誕生!文明の十字路〜トルコ・知られざる灼(しゃく)熱大地〜」を録画したBDで見ました。

またもや興奮しました。今回もトルコのカッパドキアやパムッカレの映像はこれまで何度も見てきたと思いながら番組を見ていると、後半から最後の方にかけて、初めて見る驚きの景色に目を奪われました。

それは、ヴァン湖の水中にあった微生物岩の光景でした。ヴァン湖は強アルカリ性の湖で生物が生息していない湖らしいのですが、湖底からはマグマ由来のミネラルの豊富な水が湧き出ており、そこに棲みついているというシアノバクテリアなどの微生物がストロマトライトと同じような岩石形成をしているらしいのです。ただ、そのサイズがとてつもなく大きく、水中の摩天楼と呼ばれている位で、世界最大の高さ30m以上のものもあって、その映像が出てきました。番組では、生きている岩とも言っておりました。

その微生物岩は、何となくチムニーと呼ばれている海底熱水噴出孔にも似ているような気がしました。

そう言えば、アメリカのデスバレーだったか?似たような微生物岩の映像を何かの番組で見たような記憶があります。それから、オーストラリアの砂漠にあるという巨大蟻塚も似ていると言えば似ているような気がします。

つい先日、東京大学が発表した「20億年前の岩石内部に生きた微生物を発見」という科学ニュースも非常に興味深いものでした。

あれこれ考えると、地球史において圧倒的に長い時間生息しているのは微生物であって、それらの微生物が鉱物と相互作用し、地球環境を進化させてきた、という事実を考えれば、生きている岩という存在は、地球ならではの岩石と言っても良いような気がしております。

今日のブログの写真は、やはり、これにします。

上の写真は、タイガーアイアンと呼ばれるオーストラリアのピルバラ地方産の縞状鉄鉱層の標本です。ある意味、これも微生物岩と言っても良いような気がします。

そして、もう一つ。

上の写真はモロッコ産のストロマトライト(新生代)です。シアノバクテリアが作った微生物岩ですが、これらが地球の酸素を作り、今現在、我々人類を生かし、地球文明も支えて来たと思うと、愛おしい存在のように思えてきます。

 

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