ようこそ石の華へ

鉱物の部屋へのいざない

八角形

2012-10-08 13:12:13 | 日記・エッセイ・コラム

昨日は旧友の結婚式で東京に日帰りで行って来ました。

実にイイ結婚式でした。旧友Tさんとは32年前に、NHKの愛宕山・放送博物館での、あるドラマの上映会で知り合い、それ以来、気の合う仲間として飲み歩いてきた仲です。昨日はその時の仲間4人で出席しました。

式場ではTさん好みのBGMが流れていて、なつかしい気持ちになりました。音楽は記憶と共に蘇ってきます。Tさんの入場の時にバッハの「主よ人の望みの喜びを」が流れはじめ、キター!と思いました。

昨日の結婚披露宴で感動したのは、新婦の友人たちが作った、新婦の過去の写真のスライドショーでした。これまで歩んでこられた人生が、写真を元にドラマ仕立てに再現されておりました。非常に感動しました。スチール写真の表現力の強さを思い知りました。それは新婦のこれまでの人生の断面から構成された、まぎれもない真実のドラマでした。ひとの人生には誰しも感動的なドラマがあります。そこには作り物ではない生の人生があります。その事が感動を呼ぶのだと思います。良質なドラマには大げさな演出や演技は必要ありません。そのように思いました。

そのスライドショーの最後の方で、島根旅行の写真が出て来ましたが、そういえば、私も昨年、結婚前に足立美術館や出雲大社に行った事を思い出しました。

このブログは石のブログです。

Tさんの結婚式が終わった後、仲間と東京駅に向かいました。東京駅はリニューアル後の最初の週末というタイミングで大勢の人で溢れていました。建設当時の東京駅舎は辰野金吾(辰野堅固と呼ばれました)が設計した深谷産の鉄筋煉瓦3階建て豪壮華麗な洋式建築です。それが先週、東京ステーションシティの一環として東京ステーションホテルが再オープンされたのです。石のブログ的には人工の石であるレンガ(煉瓦)に触れたいところですが、今日は違います。

Photo

東京駅丸の内駅舎 八角形ドーム内部の天井

美しい八角形をしております。八角形は神聖な形です。キリスト教的には神(天)を表す〇 と、大地を表す□の中間にあるものと見なされ、その形はイエスの象徴であるとされているようです。キリスト教世界では八角形の建物はソロモン宮殿の土台やデルモンテ城に見られます。

八角形は風水の世界でもお馴染みの形です。仏堂の八角堂も八角形です。面白いのはイスラム教、中国の道教や儒教においても八角形は聖なる形です。

八角形にはいろんな意味が込められているようです。

パワーストーンの世界ではそのニューエイジ的な思想の根源にはキリスト教文化の影響があり、例えば八角形の錐面を持つ水晶は「グラウンディング」という「大地に足を着ける」という意味合いがあるようです。

では、鉱物結晶の世界では八角形はどうでしょうか?

どうも結晶世界では八角形は少数派のようです。結晶世界は丸、三角形、四角形、六角形が多く見られますが八角形はなかなか見つかりません。一部、輝石の短柱状の断面が八角形である事や、一部の蛍石が斜方立方八面体の結晶になる場合に八角形が見い出せます。ただ、直接的な形というより、それらの断面に於いての形です。

そんな中、八角形の錐面を持つ水晶は貴重な存在かも知れませ。先日、私が六角形の錐面だと思っていた水晶は、実は八角形になっている錐面を持つ水晶だとして買っていったNさんは石を見る達人です。Nさんは細部に至り、良く石を見ています。

八角形、これからは気を付けて石の形を見てゆきたいと思います。

余談ですが、昨日、結婚式を挙げられたTさんの入籍日は8月8日でした。

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