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鉱物の部屋へのいざない

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黒と白

2018-04-13 12:46:08 | 日記・エッセイ・コラム
今日は「黒と白」です。このブログでは過去に「イン・ヤン」(2012.03.12)というタイトルで黒と白について少し書いておりましたが、このタイトルは初登場になります。

もう先週の事になってしまいましたが、NHKで白黒写真用の「黒白フィルム」販売終了のニュースをやっていました。黒白印画紙も同様に生産終了するそうで、ついにと言うか?とうとうと言うか?白黒の写真文化が終了する事になりそうです。白黒写真は黒白フィルムと印画紙を使ったファインアートの一種でもあり、芸術の世界のひとつのジャンルが無くなってしまう事は非常に寂しい事だと思います。

写真技術はテクノロジーを使った最も始原的な芸術表現とも言えました。芸術表現はその後、映画やビデオ、コンピュータやインターネットなどの技術的発展にともないメディアアートへと進化しています。その表現も白黒からカラーへ、2次元から3次元へ、さらに時間軸も取り込み、インタラクティブな仕掛けを伴ってVRやARへと進化が続いております。

そんな中、テクノロジーアートの原点とも言えた白黒写真の終焉は本当に寂しい事です。

そう言えば、その昔、私は高校生の頃に、学校の文化祭に向けて、8ミリ映画を作った事を思い出します。私はどうしても白黒フィルムで作品を作りたかったので、その当時、生産終了と言われていた白黒フィルムを買い集めた事を思い出します。その頃の私は映画史に興味を持っていましたので、白黒フィルムには憧れのようなものがあって、その当時、最後のチャンスだと思って、あえてカラーフィルムを使いませんでした。(その当時、まだ、カラーフィルムより白黒フィルムの方が安かったという理由もありましたが・・・)

このブログは石のブログなので、石の世界の黒と白の話題に変えます。

つい先日の事なのですが、予約録画して、見ていなかったNHK-BSプレミアムの「コズミックフロント☆NEXT 」の「史上最大の大量絶滅 真犯人を追え!」を見ました。その番組を見ていると、私が朝日カルチャーセンター名古屋で石の講座を受講していた時の講師、道林克禎さん(静岡大学教授)が出てきました。それも黒と白の岩石が幾重にも互層状態になっている岩石コアサンプルを抱えて嬉しそうに映っておりました。それは地殻-マントル境界の謎に挑んでいるオマーン掘削プロジェクトの成果であって、マントルの片鱗を実際の岩石として掘り出した時の光景だったのです。それを見ていて、私は朝日カルチャーセンターで受講したモホール計画の話を思い出しました。ついにマントルの岩石を採取したのでしょうか?今後の研究発表が楽しみです。

それにしても見事な黒と白の岩石コアサンプルでした。いつかその現物を見てみたいものです。

今日のこのブログではその写真は出せません。その代わりと言っては変かもしれませんが、今、店にある黒と白が共存している鉱物の写真を出します。





上の写真は中国産の球状方解石です。

面白いと思うのは、うねった葉状結晶の集合体で全体像が球状になっており、さらに同心円状に成長した累帯構造をしている事です。これも黒と白にはっきり分かれている所が魅力的です。

コメント
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