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鉱物の部屋へのいざない

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山入り水晶

2015-02-05 12:38:33 | 日記・エッセイ・コラム
今日は「山入り水晶」です。このブログでは意外にも過去に「イメージ」(2013.04.01)と「累帯構造」(2012.08.27)の2回しか登場していませんでしたし、タイトルとしても初登場です。

今の金沢は快晴で春を感じる天気です。今朝の天気予報では関東や太平洋側の地域では雪の予報が出ておりましたが、こちらでは積雪ゼロの日が続いております。雪国でも立春も過ぎ、確実に春が近づいているのだろうと思います。今日のような天気の日には手取川鉄橋や木場潟から見る白山の姿は非常に美しいと思います。この時期の晴天時の白山には特別の美しさがあり、その姿を水晶の中にでも閉じ込めておきたい心境に駆り立てられます。



今日の写真は「山入り水晶」です。「山入り水晶」とは結晶成長中に成長条件が変化して、条件が切り替わる境界を目で確認することができるものの事で、水晶内部に見える結晶の頭部を山にたとえたものです。普通の「山入り水晶」はその水晶の外形そっくりのものが入っている事が多いのですが、この「山入り水晶」はちょっと変なものだと思います。その姿には何となく和風な感じがします。その姿はこの水晶が結晶成長してきた様子をしっかり記録しているのだろうと思います。恐らく、何らかの特殊な結晶成長があったのだろうと想像できますが、その山の形からは柔らかさのようなものを感じてしまい、その成因を考えるよりも、愛おしさのようなものを感じてしまいます。

先日、この「山入り水晶」を見た常連のKさん、「この水晶の中にヒマラヤのエベレストとローツェが入っている。」とおっしゃいました。Kさんの話からその世界1位と4位の高さの山が同時に写っている写真をWeb検索しました。すると、この「山入り水晶」の中にその写真と良く似た風景が入っていました。驚きました。

「山入り水晶」は基本的に3D立体です。水晶を見る角度を変えていくと、面白い事に、そのように見えてしまう部分がありました。これはまるでレーザー加工した3Dクリスタルアートのようでもあります。それが天然の水晶の中にあるのですから、その面白さは格別です。そして、さらに面白い事に、この「山入り水晶」の上部には富士山のように見える部分があります。日本一の高さの富士山が世界一のエベレストよりも高い所にあります。その和風な雰囲気と共にエベレストを越えた富士山が入った「山入り水晶」、これは日本人にとってはうれしい「山入り水晶」と言えそうです。

この「山入り水晶」を見ていると、今日のような天気の日に見る事ができるこの時期ならではの美しい白山が入った「山入り水晶」が欲しくなってしまいました。

コメント
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