いぬぶし秀一の激辛活動日誌

おかしな議員[わんちゃん]の激辛日誌です。日々感じたこと、活動報告、行政への提言など、本音で書き込む人気ブログです。

平成21年度予算賛成(?)討論

2009-03-25 | Weblog
 改革110番は、只今上程されました、第1号議案平成21年度大田区一般会計予算ならびに、第2号から第5号にいたる各特別会計予算に賛成をいたします。
 この際、いくつか意見、要望を申し上げたいと思います。
20年間続いた、西野区政から2年前に松原新政権へと移行され、来年度予算はいよいよ「松原新政権」らしさが開花する予算となる、といささかの期待をして拝見をしておりましたが、行政の継続性と、国、都からのしばりによる義務的予算が多く、意欲を持って使える額が限定されてしまうのか、若干拍子抜けした感があるのは私だけではないはずです。
 松原区長は、いままで長い間、こちら側、つまり要望したり、追及する立場だったものが、責任を持って執行する立場、やる気になれば、それなりの施策を実行できる権限を持つ立場になられ、その職責の重さを実感されているのではないでしょうか。だからこそ、その権限の行使には慎重のうえにも慎重になり、公平なうえにも、さらに公平に、透明な水をさらに濾過するがごとき清らかさが求められるのであります。
 残念ながら、松原区長がご就任された後も、区職員の不祥事、事故、入札での疑惑などは後を絶ちません。5000名余りの職員を同じベクトルに向かわせることは、並たいていの指導力で成し遂げられることではないでしょう。
 旧政権は、北風と人事で職員のベクトルを同一の方向に向けようと努力されていました。いささか強引な面も多々見られましたが、その指導力の結果、23区中でも上位の財政力を誇ることになりました。
さて、では、新政権になって、その方向性はどうでしょうか。区長がご就任されて以来の、異常とも映る管理職の異動や、部課の新設、廃止の多さ、さらには来月1日に行われる大規模な組織変更などは、まるで「何かに取り付かれたような」感じさえ受けるのです。その何かとは、言わずもがな「旧政権」であります。
 旧政権での重鎮、要職にあったものは閑職又は、区外へ異動させ、旧政権で作られたセンタ-組織を含む部課は名称を含め、来年度から大幅に解消されることになっています。その姿を見ると、失礼ながら、第二次大戦中のナチスドイツによる「純血主義」をも彷彿させるのです。
 はたして、そのことは松原区長の、優しそうな笑顔の中から出た行動だったのでありましょうか。区庁舎内はもとより、区内各種団体等では、区役所においては松原区長は天皇陛下のようなもので、ある部長が指示役、もう一人の部長は伝言役、両副区長は区長のSP役、との言葉までマコトしやかに流れております。名指しされた部長さんの旧政権での行動を思い起こせば、それはガセとしか思えなにのですが、ぜひとも、区長におかれましては、民意により民から当選された自負をお忘れにならずに、お役人社会に振り回されないリ-ダ-シップを期待するものであります。
 私は、議会出身の松原区長が首長に就任され、さぞかし議会との関係が改善されるものと、その点は大いに期待をしておりました。ところが、残念ながら、松原区長ご当選後のお役人の議会対応は、「真の与党会派」の方々に対してはいかがか存じませんが、旧政権より疎遠となってしまったように感じます。その結果かどうか、わが国の政権与党でもある自由民主党所属議員による区議会最大会派が三分割してしまったことは、余計なお世話ながら、区政にとっては誠に残念なことでありました。
 松原区長は、代議士秘書、区議、都議とその社会人生活のすべてを政治の世界で生きてこられました。悲しいかな、政治の世界では、昨日の友は今日の敵。特に、都議会議員選挙では、実は票の取り合いは同じマ-ケットを狙っている同じ政党の候補者であることが多々あるのは、ご経験されたことでありましょう。また、前回まで熱烈支持者だった方が、敵対する陣営に鞍替えしたり、応援してくれなくなったり、ということも度々起こることです。つまり、なかなか人を信用しにくい業界で人生の大半をお過ごしになってきたとも言えるでしょう。そして、敵味方混在する区役所で、人事を行うには、まずは敵のレジスタンスを排除し、強い親衛隊を置こうとされる気持ちは、このようなご経験からもおおいに理解できます。
 しかし、多くの職員は、区長に対するロイヤリテ-で公務員になった訳ではありません。パブリックサ-バントとして、公務職場を選ばれたのではないでしょうか。ただ、長期にわたったトップダウン管理の結果、考えることをしない、言われたことしかしない管理職が多く育ってしまったことは、20年間の弊害でありました。
 さらには、新区長の衣と言葉を借りた執行部の皆さんが、区現職管理職は勿論、関係外郭団体、社会福祉法人の人事にまで踏み絵を迫っていると、とのうわさを聞くにつけ、マコトに恐ろしい思いをするのです。本日、閉庁間際には、管理職の異動内示が発令され、議会後には今年度で区を去る方々を迎えての懇談会が開催されます。風聞聞くところによれば、野田副区長が定年退職をされる方々にまで、再就職先や再雇用を示し松原区政への踏み絵を迫ったという話までマコトしやかに流れております。勿論、学生時代に「権力こそ敵」とばかり、この国を憂いて真剣に行動されていた見識高い野田副区長や、区職員の権利を執行部から守るために組合幹部として必死に活動していたご経験を持つ遠藤経営管理部長などが、そのような行為をするはずもなく、単なるウワサ話だと思われます。しかし、火のないところに煙はたたないはずです。
 学校現場や、心理療法の現場においては「DVやイジメは伝播する」と言われております。DVを犯す夫は、実は幼児期から親に虐待を受けていた、というものであります。今執行部中枢にいらっしゃる皆さんは、旧政権においてイジメとは言わないが、冷遇を受けていた時期がありました。そのことを、伝播してはなりません。自らがやられたから、お返しなどと思われたとは言いませんが、そう見られたとしたらあまりにも大人げがないではありませんか。
 古くは連合赤軍や国鉄の一部の労組、旧ソビエト連邦、中国共産党、北朝鮮労働党など、その政権や組織維持のためなら粛清という恐ろしい行為さえも行っていました。これも、ここで粛清しておかねば、いつか倒されるかもしれぬ、との脅迫観念からと思われます。私は、松原政権が、これと同じとは申しませんが、先日の予算特別委員会でも読み上げた、大田区職員さんの落書きにあったように、踏み絵で維持している政権や組織は、結局は「裏切り」で倒されることは歴史が証明しております。
 松原区長!区長に期待して投票した民意は、今のような状態を望んでいる訳ではないと思います。今一度、ご自身が最初にご当選されて感じた「お役人との違和感」「お役所でのカルチャ-ショック」を思い出していただきたいのです。そのうえで、民の常識、さらには、忠誠心ではなく、仕事で人事を行い、性急に旧政権時代のものをぶっ壊すような組織改正などには慎重になっていただきたいのです。
 大田区は、そして大田区職員は区長や一部執行部の私物ではありません。5000名の職員には、それぞれの家族がいて、それぞれの思いや人生があります。その人生観や思いを「忠誠心」という、戦国時代のような感覚できりさってはなりません。いま区長のまわりに擦り寄ってくる人々は、区長という肩書きがなくなり、松原さんになった時、はたして同じように親しく付き合ってくれる人々でしょうか。
 区長のご見識とその優しい微笑みが、すべての大田区職員に注がれ、職員が仕事で評価され明るく働ける職場であることを願っております。民間ではCSがブ-ムの感がありますが、最近ではESこそ大切とも言われております。すなわち、従業員満足度の高い職場を作ると、従業員は自然とCSお客様満足度を高くする、というものです。大田区職員の満足度が高まれば、結果として区民の満足度が高まるのではないでしょうか。

 さて、最後に、日本共産党から提出されました一般会計予算編成替えを求める動議については、その趣旨には大いに賛成するものであります。私は、区議会議員がその見識を深めるために海外に出かけることには大賛成でありますが、はたして、公費、税金を使って行く必要があるのか、甚だ疑問であり、区民納税者の理解を得られるものとは思えません。したがって、私は3期10年の間、一度もこの海外視察に参加したことはございません。
 また、問題なのは、その清算は、旅行会社から出された請求額ではなく、一律、国家公務員旅費規程に準じて執行されることです。このような理由から、それぞれの議員が、自らの費用負担でお出かけになることについては、なんら異を唱えるものではありません。
 日本共産党は、先日の予算特別委員会最終日において、様々な款においての組み替え動議を提出され否決をされました。それを、このように小出しにされるほど、先日の組み替え動議の中において、海外視察が重要課題とは思えないのであります。
 この期に及んでの海外視察予算のみの編成替えの動議提出は、自らの政党の主張の正当化に、他会派の一部議員を取り込み、来るべき各種選挙などに利用しようとする意図がみえみえであり、このような手には到底のる訳にはいかず反対です。
 以上、いくつかの意見を申し上げましたが、いよいよ来週からは、松原区政1期目の後半戦に入ります。民意が選んだ首長たる松原区長と、同じく選ばれて大田区の意思決定機関たる我々議員、議会が常にお互いを尊重しつつ、緊張感を持って、より良い区政が、また公正な予算執行が行われるよう願い、いささか辛口の賛成討論といたします。


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