いぬぶし秀一の激辛活動日誌

おかしな議員[わんちゃん]の激辛日誌です。日々感じたこと、活動報告、行政への提言など、本音で書き込む人気ブログです。

全国自治体議会改革推進シンポジウム@三重県

2008-04-11 | Weblog
 今日は日帰りで三重県桑名市まで行ってきた。第四回全国自治体議会改革推進シンポジウム(主催:三重県議会・三重県議会改革推進会議、後援:全国都道府県議長会)に参加するためである。

 なぜ三重県か?三重県は北川前知事時代、行政側からの改革に触発され、議会改革が都道府県レベルでは最も進んでいるといわれる自治体である。会場となった一大リゾートにあるホテルには、なんと428名もの自治体議員が北海道から九州まで参集していた。毎度のことながら、23区の議員や都議会議員の姿は、ほとんどない。(情けねえ~)

★★★三重県議会の特徴的改革★★★

①議会政策討論会議によって、議会の意思を決定し知事に要請する。
他の自治体(大田区議会も)のように、議員が勝手に要望し、質問するだけのものではなく、議会としての意思を明らかにする、当たりまえのことだが、どこもやっていない(していない)すばらしい取り組みである。

②会派代表者会議(大田区では幹事長会と呼ぶ)を一般県民に公開する。
多くの議案の審査や議会内役職、人事案件などが、幹事長会で打ち合わせされ、そこでの決定が議会運営委員会の場で「公」に決定されるのが、多くの自治体議会での仕組みだ。さらには、大田区を含めほとんどの議会が、この幹事長会(会派代表者会議)を非公開または秘密会にしている。これでは決定の過程が市民に見えない。すばらしい英断である。

③議員の海外派遣(一人120万円)の中止。
公費で行くかどうか激論の末、昨年から廃止した。よくぞ意見をまとめられた。すばらしい!!

④議長の定例記者会見(月1回)の開催。
議長がマスコミ各社に対し、その月の議会での動きを発表。さらには、国政、県政の重大案件についての質疑に答える機会だそうで、議会公開のよい取り組みである。

⑤県議会の出前講座を開催。
各議員が分担して、県内の小中高校で、議会の仕組みや県政についての出前講座を開催している。但し、自分の選挙区の学校には出向けないという、極めて真っ当ながら、議員には嫌がられる規制は立派である。

⑥通年議会を目指して、定例会を年2回に削減!!!
削減して通年とは理解できないと思うが、一般的な議会は、年4回の定例会を行い、その会期中以外は、委員会のみが「閉会中審査」というのを行う。閉会中に、条例改正や契約案件などがあると「議会を開催する暇がない」との理由で首長の「専決処分」が行われる。このような事態を防ぎ、議員の常勤化を促す意味で、毎年2月から6月を第一回定例会、9月から12月を第二回定例会とし、会期をなんと230日にしているのだ。

驚きは、さる3月31日には、暫定税率廃止の総理記者会見を待って、議会を開き、夜7時に翌4月1日から有効な税条例を可決したとのこと、まさに自治体議会の鑑である。(ちなみに、大田区は別の国がらみの条例は専決処分をした)

⑦費用弁償の実費化
先日我が大田区でも、我々の長年の主張(廃止)に少し近づく形で、日額6000円の費用弁償(意味不明)が3000円に減額された。ところが、三重県では、これを完全実費精算にしたのだ。鉄道など公共交通機関はその運賃を、車や自転車の場合は、なんと1キロ30円!!!素晴らしい、当たり前の県民の感覚である。

 そして、第100代議長をお勤めの岩名秀樹氏(自民党)の説得力と人間味ある議会改革への取り組み報告は、会場内にその熱い情熱が染み渡るほどのものだった。このようなリーダーがいてこその議会改革だとも痛感した。

 なぜ、自民党の議長が、一般的な自民党議員が嫌う(口にはするが‥)議会改革が出来たのか、甚だ不思議で、交流会の場で三重県議会議員に聞いてまわったところ、思わぬ事実があった。それは、議長は自民党だが4名の会派で、自民党籍の県議が3つの会派にわかれており、最大会派は無所属と民主党議員が作った会派(定数51名中24名)なのだ。

 な~るほど!!だから出来たのか。この議会改革のム-ブメントが日本全国の議会に広がるよう祈って、名残惜しい桑名のホテルを後にした。

 そして、無事帰京する、はずだったが、事件はこの後起こった。最寄の近鉄の駅までバスで行こうとすると、どこぞの議会職員が「センセイ、名古屋行き高速バスのほうが便利です」と話しているのが聞こえたので、私もそのバスに乗り込んだ。

 高速バスと言いながら、停留所に何箇所が止まる。やっと高速道路に乗るとアナウスば流れた。「ここから名古屋までは25分です」え、え~!!!もういかん。実はこの数分前から、交流会で調子よく飲んだビールが出口を求めて我が体内であばれはじめていたのだ。

 いや、ここで我慢せねば議会改革など出来ない、と訳のわからない理由をつけて頑張る。トイレと関係ないことを想像しようとするが、頭の中には名古屋駅でトイレを終わった姿しか現れてこない。数分後、意を決した。「運転手さん、ビニール袋ありませんか?」

 事情を察した運転手さんは「5分待ってください」と。5分の長いこと!!!高速道路の料金所を出るとバスを路肩によせ、無言でドアをあけてくださったのだ。大慌てで、ガードレール向こうの茂みで、幸せを満喫して車内ヘ。

 反省~!!乗客の皆さんすみませんでした。しかし、いい会だった。明日は、片山慶応大学教授(前鳥取県知事)の基調講演の感動を書きたいと思う。

 おっ名古屋駅に赤福がある!買わねば~



ブログランキング
 
↑クリックして頂くとランキングがあがります!



なかのひと