生き生き箕面通信

大阪の箕面から政治、経済、環境など「慎ましやかな地球の暮らし」をテーマに、なんとかしましょうと、発信しています。

生き生き箕面通信894 ・西岡議長のゲキを受け止め、メディアも国民も応えよう

2011-05-19 06:29:56 | 日記
おはようございます。大学に行けなかった安藤忠雄氏らが、被災地の子どもたちのための「桃・柿育英会」(06-6371-2227)を立ち上げました。ぼくも毎年1万円ずつ10年間、協力しようと思います。それまで生きていればの話ですが……。
生き生き箕面通信894(110519)をお届けします。

・西岡議長のゲキを受け止め、メディアも国民も応えよう

 西岡参院議長が「一刻も早く首相退陣を」と求める論文を、本日の読売新聞朝刊に寄稿しました(朝日新聞などにはありません)。西岡議長は、震災発生以来の首相の対応について、「必死さも、決意も、術(すべ)もない。今、お辞めにならなければ、東日本の被災者の皆さんの課題のみならず、この時点でも、空中に、地中に放射能・放射線を出し続け、汚染水は海に流されているという、原発事故がもたらす事後の重大な課題も解決できません」と、強調しています。

 具体的な問題点として、①首相はなぜ直ちに「緊急事態法」をまとめ、立法化を図らなかったのか。多くの会議を作り、指揮命令系統を敢えて混乱させ、首相の責任をあいまいにしてきた②避難を強いられている方々はもちろん、固唾(かたず)を飲んで見守っておられる日本全国の皆さんに、正確で真実の情報を知らせるべきでした。原発は、案の定、炉心溶融(メルトダウン)していたではないか。東電も首相も、知っていたのではないか③首相の政治手法はすべて先送りする、ということです。この国難に当たっても、課題のほとんどは、(解決の)期限を明示していません、など6点をあげ、「私は、菅直人首相には、それを処理する能力はない、と考えます」と断定しました。

 さらに、自ら辞任しない場合の退陣させる具体策として、「26、27両日の主要8か国(G8)首脳会議前に、野党が衆院に内閣不信任案を出す以外に道はないのです」と、言い切りました。自民党などに「なぜ不信任案を提出しないのか」と叱咤しました。

 三権分立の建前からいえば、ムチャクチャです。立法府の長のひとり、参院議長が、行政府の長に「辞めろ」というだけでも異例中の異例です。さらに衆院議員にも”指図”をしているのです。

 常識的な民主主義のルールからははずれているでしょう。しかし、菅首相自身が、ショック・ドクトリン(これについては後日触れるつもりです)を悪用し、民主主義を踏みにじってきました。ぼくは西岡参院議長の発言に全面的に賛同します。大手メディアもチェック機能を果たさないから、誰かがいうしかない状態でした。誰かが声を上げることが、本来の民主主義のルールに戻すことになるのだと思います。西岡氏の行動は、政界の自浄作用と受け止めます。

 西岡氏はこうも書いています。「放射能・放射線のために、自分の生まれた土地を後にしたことも知らない幼児、母校を離れて勉強している子どもたちの澄んだ瞳を、私は真っ直ぐ見つめられるだろうか、と自問自答しています」と。

 結びは、「国会議員が党派を超え、この大震災と原発事故が、少なくとも、子どもたちの未来に影を落とすことのないよう、身命を賭して取り組まねばなりません」。