生き生き箕面通信

大阪の箕面から政治、経済、環境など「慎ましやかな地球の暮らし」をテーマに、なんとかしましょうと、発信しています。

生き生き箕面通信903 ・「9月訪米」への先送りは、菅政権への見切り状

2011-05-28 06:36:05 | 日記
おはようございます。「メルトダウン気付かぬほどのアホ揃え」(今朝の朝日川柳より)。アホの仲間は東電、保安院だけでなく、菅直人氏も。
生き生き箕面通信903(110528)をお届けします。

・「9月訪米」への先送りは、菅首相への見切り状

 菅首相の世界各国首脳と握手するニコニコ笑顔が、連日、テレビや新聞で報じられています。それだけ見ていると、世界は日本の動きに大いに満足して支持しているかのような錯覚にとらわれます。

 その一方で伝えられてきたのは、菅首相の訪米の再延期です。オバマ大統領はフランスのドービルで菅首相と6日に会った際、直接、「訪米は9月前半に」と申し渡しました。菅首相はもっと早く、夏にも訪米したい意向でしたが、やむなくご主人様の「御意のままに」と応じざるを得ませんでした。

 菅首相はオバマ大統領との会談を実現して、「日本の宰相は菅直人である」とのお墨付きを得、政権維持の決め手にしようと懸命に画策してきました。当初、5月訪米で調整が進められてきたのは周知のとおりです。このときは、「普天間基地移設問題」も「TPP(環太平洋経済連携協定)交渉への参加」も環境がととのわず、日本側から延期を申し入れざるを得ませんでした。

 ところが、菅首相にしてみれば、「菅降ろし」で足元に火がつき、アメリカから日本の政権としての”公認”を一刻も早くほしくなった。「今夏訪米」が急がれたわけです。

 しかし、アメリカにしてみれば、「普天間基地の移設」も「TPP」も進展する見通しがなければ会談の意味がない。何より、政権維持のだしに使われるのはかなわない。もともと菅首相の統治能力に(?)をつけていたアメリカ側は、「9月へ延期」で様子を見ることにしました。

 「猶予期間をあげるから、それまでにちゃんとけりをつけてくださいよ」というわけです。というよりも、菅首相のもとでは、「どちらも解決できない」と見切ったというのが、真相といえます。事実、普天間は
辺野古への移設が進むとはだれも信じていませんし、TPPへの見通しもまったく立っていません。

 アメリカ側の意向を言い換えれば、日本の政界に「いい加減にちゃんと国家を運営できる政権にしてもらわないと、日本は国際社会の仲間として失格ですよ」と、うんざり顔をみせたともいえます。もちろん、アメリカ自身に対しても「そんな大きな顔ができるのか」といいたくなりますが……。

 問題は、日本の政界が「アメリカの菅切り」のメッセージをきちんと受け止められるか。来週は、菅首相への不信任案が提出される緊迫した週になります。永田町の人々は、菅首相側の「解散・総選挙」の”恫喝”にもめげず、不信任できるかどうか。そして、日本再生の真のスタートを切れるか、大切な週となります。