カルテ番号 そ・6 (14)
風間陽水の話は簡単に結論をしてくれない。
「出会いは好む、好まざるに係わらず勝手に起こります。
その出会いの影響を続けるか否かは、その人の生き方や判断になります。
そして、その結果が例え悪影響だったとしても、生きている限りはまだ先があります。
悪影響を活かす生き方にすれば、次に同じような出会いがあってもスルーできます。
すると更に次は同じような出会いが、ほとんど起こらないようになります」
ここで少し間が空いて、話を続けた。
「嫌がっているだけでは、関係を続けているのと同じです。
嫌な事は受け身なのです。
ならば積極的に好きな事を行えばいいわけです。
イメージ的な表現なら、嫌な事、悪影響は暗く寒い感じです。
積極的に行うのは、明るく温かい事です。」
宗田泉は思った。
活かすとは、そういうことか。
悪影響を最初から避ける事はできない。
だが、次かその次には縁が無くなるようにできる。
それには明るい行いがヒントとなるのか。
(登場する人物・組織・その他はフィックションです)
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