水上陽平の独善雑記

水上陽平流の表現でいろいろな事を書いています。本館は http://iiki.desu.jp/ 「氣の空間」

「風間陽水の依頼簿(カルテ)・1082」

2016-10-31 19:44:46 | Weblog



カルテ番号 あ・28 9度目(31)

次の日から愛田恵子は忙しく動いた。
プロジェクトのスポンサーは複数の会社だ。
単純に世の為に資金を出しているわけではない。
自分達の会社だって大地震になれば死活問題だ。
いち早く、より正確な情報が必要なのだ。
そして、震災後の運営にも大きなメリットがある。
そういう会社の社長、会長を巡っている。

そこで名前は出さないが、吉永百合の事を話した。
このプロジェクトは震災後の為が主だった。
通常の地震予知は、発表しても防ぐ効果が薄い。
様々な専門の研究者がいるが、予知に関しては動かないのだ。
予知の精度ではない。
政治行政が動かないのだ。
マスコミも小さく扱っても、本気では扱わない。
マスコミは、とても保守的で、理解度は低い。

科学者予知よりも、科学的でない予知者を信奉する人も多い。
その中には、意外に大きな会社社長などがいる。
もちろん、当てにならない予知者を見抜く目はある。
愛田恵子は各界の代表者達に信頼されているのだ。
その愛田恵子が言うなら、聞く価値はある。
そのまま信じるわけではないが、一応の対策はするだろう。
全部を信じなくても、それでいいのだ。

(登場する人物・組織・その他はフィックションです)
HP「気の空間・氣功療法院」検索
ブログだけなら楽天「水上陽平の独善世界」検索 が読みやすい

(過去のプログは本館 「氣の空間・氣功療法院」です。
治療・若返り・講演、お話会依頼、悩み相談受付中。日本中出張します。
ブログで書いた「迷説般若心経」  「迷説恋愛論」  「迷説幸福論」
誰か出版してくれぇ~)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「風間陽水の依頼簿(カルテ)・1081」

2016-10-30 19:45:37 | Weblog



カルテ番号 あ・28 9度目(30)

風間陽水は色恋には疎い。
だが、人の魅力は判る。
柳玲香は美人だ。
かなりの美人といっていいだろう。
魅力もあるから、きっとモテるのだろう。
玲香自身は、ほとんど異性に興味がないようだ。
自身の能力が高いから、通常の男は関心を持てないのだろう。

吉永百合の容姿は特別ではない。
なのに、急に輝き出した。
容姿ではなく、全てを含んで美しいと表現できるだろう。
これでは、通常の男が、自然に寄ってくるだろう。
多少でも、見る目がある人なら、関心を寄せるだろう。
超美人の柳玲香よりも、モテてしまうだろうと思える。
風間陽水は、人って面白い、と思った。

「センセーもしっかりしてね。
目覚めさせるだけではダメよ。
開花させなけりゃ」
陽水は苦笑して答えた。
「はい、はい、何とかしましょう。
そっと暮らそうと思っていたのに・・・
愛田さんに関わったら、そっとなんて木の葉のようです」

(登場する人物・組織・その他はフィックションです)
HP「気の空間・氣功療法院」検索
ブログだけなら楽天「水上陽平の独善世界」検索 が読みやすい

(過去のプログは本館 「氣の空間・氣功療法院」です。
治療・若返り・講演、お話会依頼、悩み相談受付中。日本中出張します。
ブログで書いた「迷説般若心経」  「迷説恋愛論」  「迷説幸福論」
誰か出版してくれぇ~)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「風間陽水の依頼簿(カルテ)・1080」

2016-10-29 19:26:44 | Weblog



カルテ番号 あ・28 9度目(29)

百合が一番理解していないまま、話が進んでいた。
それも、自分が中心のような話しぶりだ。
「あの~、私、どうすれば・・・」
愛田恵子が笑って言った。
「何もしなくていいわ。
柳さんと一緒に行動して、このセンセーのところに来てね。
自然となるのが、一番のタイミングなのよ。
あ、そうそう。
吉永さん、オトコ、解禁よ」

この愛田恵子という人は、伊達に180年生きていない。
風間陽水なら遠慮して言わない事をズバリと言う。
ストレートだから、余計な重みがないのだ。
本当の優しさというのは、こういう言い方なのだろう。
百合は一瞬黙ってしまったが、
「愛田さん、ありがとう」
と小さな声でお礼を言った。
百合には届いたのだろう。

愛田恵子は、柳玲香に向かって、更に言った。
「これから吉永さんには、オトコが群がるわよ。
急に輝きを増すし、何よりも、この雰囲気は惹きつけるわ。
自覚していないようだけど、超モテ期になるわ。
柳さんなら、つまらない男を見抜けるわね。
しっかり、ガードを頼んだよ」
玲香も頷いた。
「私もそう思います。
当分の自分の役目だと思っていますから」

(登場する人物・組織・その他はフィックションです)
HP「気の空間・氣功療法院」検索
ブログだけなら楽天ブログ「水上陽平の独善世界」検索 が読みやすい

(過去のプログは本館 「氣の空間・氣功療法院」です。
治療・若返り・講演、お話会依頼、悩み相談受付中。日本中出張します。
ブログで書いた「迷説般若心経」  「迷説恋愛論」  「迷説幸福論」
誰か出版してくれぇ~)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「風間陽水の依頼簿(カルテ)・1079」

2016-10-28 19:45:32 | Weblog



カルテ番号 あ・28 9度目(28)

愛田恵子は風間陽水に言った。
「センセー、アタシ、3日後にまた来る。
その時までに、準備を整えておくわ。
吉永さんの言葉を活かす方法よ。
もう、のんびりできないしね。
吉永さんが、いつ話し出してもいいようにしておくわ。
どうも、すぐにでも目覚めそうな気がするし」

陽水も頷いた。
「吉永さんについては、私もわかりません。
愛田さんが言うように、すぐにでも話し出すかもしれません。
今日、こうして、集うはずのない仲間が一緒になった。
それは、それぞれの目覚めを加速させるでしょう。
自分が何を成す役なのか、自然とわかるのでしょうね。
この中で自覚しているのは、愛田さんだけです。
私も、よくわかりません」

愛田恵子は言った。
「あらセンセー、ここまで進めば、他に道はないのよ。
範囲はとりあえず、関東地区。
対象人口はとりあえず、3千万人くらいね。
変異は地震とそれに伴う津波。
とりあえず、火山はないと思うわ。
とりあえず、というのは、連鎖して広がる可能性が高いからよ。
その対処に関わるのが、アタシ達の役目よ。
というか、もう関わってしまっているの」

(登場する人物・組織・その他はフィックションです)
HP「気の空間・氣功療法院」検索

(過去のプログは本館 「氣の空間・氣功療法院」です。
治療・若返り・講演、お話会依頼、悩み相談受付中。日本中出張します。
ブログで書いた「迷説般若心経」  「迷説恋愛論」  「迷説幸福論」
誰か出版してくれぇ~)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「風間陽水の依頼簿(カルテ)・1078」

2016-10-27 21:08:39 | Weblog



カルテ番号 あ・28 9度目(27)

大災害などを防ぐ事は個人には無理だ。
いや、人間には無理だ。
だが、戦争は可能だ。
人が起こす出来事は、人が防ぐ事もできる。
起こってしまった戦争。
そして、多大な犠牲者を救うのは、難しい。
無力ではないが、無力感にはなるだろう。

大災害に対しては、逃げる事。
生命が残れば、未来につながる。
その後、安定するまでの様々な用意
起こった後の対処の為の準備はいくらあってもいい。
起こるのが前提なのだ。
大被害が前提なのだ。
愛田恵子は、その為のプロジェクトを立ち上げた。

そこに吉永百合という予言者が現れた。
長寿族ではないが、長寿族の仲間だろう。
その言葉は、災害から逃れる為の大きな力となる。
未だ目覚めきっていないが、大災害までには間に合うだろう。
問題は、その言葉を、どう知らせるか、だ。
普通に伝えても、信用されないし、怪しまれる。

(登場する人物・組織・その他はフィックションです)
HP「気の空間・氣功療法院」検索

(過去のプログは本館 「氣の空間・氣功療法院」です。
治療・若返り・講演、お話会依頼、悩み相談受付中。日本中出張します。
ブログで書いた「迷説般若心経」  「迷説恋愛論」  「迷説幸福論」
誰か出版してくれぇ~)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「風間陽水の依頼簿(カルテ)・1077」

2016-10-26 19:01:56 | Weblog



カルテ番号 あ・28 9度目(26)

4人が意気投合しているせいか、場が変わり始めた。
温度計では測れない熱が上がっているのだ。
ほんの1時間くらいの間に、柳玲香と吉永百合が更に変わった。
風間陽水も愛田恵子も影響されている。
「愛田さん、これって・・・
やはり近づいているのでしょうね・・・」
風間陽水が少し真面目顔で言った。

「思ったよりも、近いみたいね」
主語はないが、それが関東近辺の大地震だと誰もが知っている。
愛田恵子は溜息と共に言った。
「やだなぁ・・・
多くの人達が悲惨な事になるのは」
理屈では誰もが同じ感想だろう。
だが、愛田恵子は体験している。

幕末の日本人同士の戦争。
第一次世界大戦へと進んだ朝鮮半島、日本海の戦争。
そして、第二次世界大戦と、その悲惨な終末。
実際に見てきたのだ。
声を聞いてきたのだ。
手当てに飛び回ったのだ。
そして、自分の無力さを味わったのだ。

(登場する人物・組織・その他はフィックションです)
HP「気の空間・氣功療法院」検索

(過去のプログは本館 「氣の空間・氣功療法院」です。
治療・若返り・講演、お話会依頼、悩み相談受付中。日本中出張します。
ブログで書いた「迷説般若心経」  「迷説恋愛論」  「迷説幸福論」
誰か出版してくれぇ~)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「風間陽水の依頼簿(カルテ)・1076」

2016-10-25 19:26:44 | Weblog



カルテ番号 あ・28 9度目(25)

愛田恵子はうふふ、と笑った。
「嬉しいわ。柳さんは、アタシの後継者になってもらうわ。
もちろん今回の事が一段落してからだけど。
アタシ、当分は海外で暮らさなけりゃならないでしょ。
表向きは、だけど。
その表向きに、アタシがいてはまずいのよ。
だから、後数十年は表にいられる人が欲しかった。

柳さんはピッタリなのよ。
表社会で動けるタイプでしょ。
人の間に入って仕事ができるタイプだし。
男を操るのも、平気でできそうだし。
次の日本は、もっとマトモな政治、行政にしなけりゃね。
多くの人が苦しむのだからこそ、それを軽くするのが政治。
とはいえ、バカな男共が主体なのは変わりない。
ならば、操りましょう」

柳玲香は目を輝かせた。
「私、やりたいです。
普通の寿命なら、私は無理。
でも長寿族なら、それはできると思います。
愛田さん、いろいろ教えて下さい」
愛田恵子は明るく言った。
「たっぷり仕込んであげる。
楽しみにしていてね」

(登場する人物・組織・その他はフィックションです)
HP「気の空間・氣功療法院」検索

(過去のプログは本館 「氣の空間・氣功療法院」です。
治療・若返り・講演、お話会依頼、悩み相談受付中。日本中出張します。
ブログで書いた「迷説般若心経」  「迷説恋愛論」  「迷説幸福論」
誰か出版してくれぇ~)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「風間陽水の依頼簿(カルテ)・1075」

2016-10-24 19:43:19 | Weblog



カルテ番号 あ・28 9度目(24)

風間陽水が愛田恵子に訊いた。
「愛田さん、日本にはいつまでいるのですか?
次に来る予定は、いつ頃になります?」
愛田恵子が笑いながら言った。
「予定が狂ったわよ~
まさか巫女さんが仲間になるとは思わなかったから。
そういう意味では、先生も変わった立場ねぇ。
目覚めさす役割の長寿族ね。

そうねぇ・・・
しばらく日本に居ようかしら。
銀座には帰らないで動いてみようかな。
店はアタシがいなくても、そのままやっていけるし。
プロジェクトの方も、もう口出しする段階じゃないし。
吉永さんがもう少し目覚めたら、アタシの出番だしね。
プロジェクトの方に、材料として言葉を送らなけりゃならないわ」

柳玲香が言った。
「愛田さん。うちの会社、使えないかしら?
まだスタッフは少ないけれど、社長の人脈は相当広いわ。
欲と金で動く政治家、官僚も幾人か知っているみたい。
たまには、国民の役に立ってもらいましょうよ」
陽水が笑った。
「柳さんもそういう事を言う性格になったのですねぇ。
愛田さんの悪影響だ」


(登場する人物・組織・その他はフィックションです)
HP「気の空間・氣功療法院」検索

(過去のプログは本館 「氣の空間・氣功療法院」です。
治療・若返り・講演、お話会依頼、悩み相談受付中。日本中出張します。
ブログで書いた「迷説般若心経」  「迷説恋愛論」  「迷説幸福論」
誰か出版してくれぇ~)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「風間陽水の依頼簿(カルテ)・1074」

2016-10-23 19:13:29 | Weblog



カルテ番号 あ・28 9度目(23)

愛田恵子が陽水に言った。
「アタシ達だけの女神ではダメなのよ。
多くの人達の為に目覚めているのだから。
しかも、知られないように、隠れた女神ね」
陽水が言った。
「本来、女神は人前に出ないものです。
女神に限らず、人前に出たがるのは低級霊の類です。
神様は崇められる必要など感じてないのですからね」

百合は顔を赤くして言った。
「私、女神じゃありません。
人前は苦手だけれど、そんな風に言われるのも苦手です」
愛田恵子が笑って言った。
「いいじゃない。
ここにいる人にしかわからないのだから。
それにね、吉永さんの言葉を活かすのは、アタシ達の仕事なのよ。
吉永さんがいて、やっとアタシ達、やるべき事ができるのよ」

柳玲香がしみじみ言った。
「百合さんは、童話でいう醜いアヒルの子だったのね。
一般の人の中では、外れて生きてきた。
周りに溶け込めなかった。
周りも百合さんを仲間だと認めていなかった。
当たり前ですね。
白鳥なのだから。
今、急速に本当の姿に変わり始めている」

(登場する人物・組織・その他はフィックションです)
HP「気の空間・氣功療法院」検索

(過去のプログは本館 「氣の空間・氣功療法院」です。
治療・若返り・講演、お話会依頼、悩み相談受付中。日本中出張します。
ブログで書いた「迷説般若心経」  「迷説恋愛論」  「迷説幸福論」
誰か出版してくれぇ~)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「風間陽水の依頼簿(カルテ)・1073」

2016-10-22 18:58:51 | Weblog



カルテ番号 あ・28 9度目(22)

愛田恵子が言った。
「センセーもわかってないなぁ。
吉永さんは、センセーの氣を受けて口が開くのよ。
鍵なのよ、センセーの氣が。
だからアタシ、ちょくちょく来るって言ったのよ。
北極星だけでは先がわからないの。
羅針盤だけでも、用が足りないの」

百合の顔が輝いた。
「では、私は先生と一緒以外では、安心ですね」
陽水が笑って言った。
「それ、私が危険人物で嫌われているみたい」
「違います、違います、誤解です」
必死になって百合が言うのを、皆で笑った。
玲香が言った。
「百合さん、いいなぁ、特別扱いされて」

一通り和んでから、愛田恵子が陽水に言った。
「で、センセー、どうなの?
吉永さんの解放状況は?」
陽水は少し首を傾げた。
「まだ、半分くらいかなぁ。
でも、半分って、急速に変化しているって事ですよ。
あと一か月もすれば、我々の女神様ですよ」

(登場する人物・組織・その他はフィックションです)
HP「気の空間・氣功療法院」検索

(過去のプログは本館 「氣の空間・氣功療法院」です。
治療・若返り・講演、お話会依頼、悩み相談受付中。日本中出張します。
ブログで書いた「迷説般若心経」  「迷説恋愛論」  「迷説幸福論」
誰か出版してくれぇ~)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする