カルテ番号 そ・6 （8）
宗田泉は思った。
この院長は私が場の悪い神社に居たからだと言いたいのだ。
そんな事は信じられない。
それなら、あの神社に行った人は全員具合が悪くなっているはず。
そんな噂も無かった。
それに、嫌な雰囲気では無かったから一日のんびりしてきた。
風間陽水はそのまま話を続けた。
神社との関係を説明しているのだろう。
「場が良い、悪いというのは固有の周波数、電波みたいなものだと思って下さい。
いずれも同調して影響が出るわけですから、受ける側も近い周波数を持っているわけです。
また、持っていなくても長く同じ周波数を受け続けると影響は出ます」
「先生は私の調子が悪いのは神社にいたせいだとおっしゃるのですね」
風間陽水は少し困った顔をした。
「心身が調子悪くなるには、いろいろな原因があります。
私の知らない原因も沢山ありますし、宗田さんの日常生活も知りません。
ですが、私の感じる種類で独特なものもあります。
通常の日常生活にはないものです。
宗田さんが玄関を入ってきた時に、それを感じたわけです」
（登場する人物・組織・その他はフィックションです）
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