水上陽平の独善雑記

水上陽平流の表現でいろいろな事を書いています。本館は http://iiki.desu.jp/ 「氣の空間」

「風間陽水の依頼簿(カルテ)・75」

2013-12-31 19:47:16 | Weblog



カルテ番号 か・16(15)

片倉信吾の質問に、ようやく陽水の答えが近づいた。
「片倉さんは病気になった原因がわからない、と言われましたが、もしかしたら原因は未来にあるのかもしれませんね」
病気という変化に出会うと、多くの選択肢が生まれる。
何かのキッカケが無いと選択肢が生まれないからだ。
それまでの人生から更に充実する為に病があるとしたら、病は未来からの贈り物という表現の選択肢もある。

病気になる、ならないは問題ではない。その変化をどう活かすのかが重要。
陽水の言葉が思い出される。
もし、片倉信吾の今後が多くの診療、医療、医学の融合という進化を促すとすれば、原因は未来からなのかもしれなかった。
何故なら、未来は生命の存続の為にあるのだから。

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「風間陽水の依頼簿(カルテ)・74」

2013-12-30 20:57:18 | Weblog



カルテ番号 か・16(14)

陽水の解説は一般的な概念を崩すものばかりだった。
「因果がこの世に限らないとしたら時の縛りを受けません。
この世は、時が一方通行が条件の仕組みです。
この世やあの世を取り仕切るのが誰だか判りませんし、そういう存在がいるか、いないかも人間では判断できないでしょう。
ですが、仮にそれを創造主という概念だとした場合、因果には創造主の意思があるわけです」

片倉信吾は一流の科学者の書いた言葉を思い出した。
対象となる研究を調べるほど、この仕組みを創った意思を感じるらしい。
多くの天才の域に達した人達も同じような事を言う。
あるいは、宇宙に飛び出した人達の共通の認識も同じようだ。
科学や哲学の先には、神という概念を置かざるを得ないらしい。
それは、そこらに充満する宗教の、浅くうさん臭い神とは違う概念だ。

陽水は続けて因果を語った。
「先なのは因ですが、時の線上で過去とは限らないどころか、最初の原因は過去から未来までの全てにあるのかもしれませんね」
因果について、こんな解説は今までどこにも聞いたことがなかった。
どうやら風間陽水は時を超えて考えられる人らしい。
それが陽水の特殊体質からだとは、もちろん思いもしなかったが。

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「風間陽水の依頼簿(カルテ)・73」

2013-12-29 19:29:13 | Weblog



カルテ番号 か・16(13)

更に陽水は因果について話した。
「原因がどこまでも遡れるように、結果もまた結論がつけられません。
一つの結果は次に繋がるから、どこかで仮に区切って果とするわけですから、あくまでも仮の結果でしかないのです」
片倉信吾は因果という概念を上辺だけで使っていたと知った。
なるほど、因果は単純に使える言葉ではなかった。
事には原因があり、その結果がある、などというのは浅はかな言葉だったのだ。

「病をキッカケとして健康になるのは、よくある事です。
病をキッカケとして家族が一つのまとまる事もよくあります。
他人に優しくなったり、人生を真剣に生きようとする事もよくあります。
だから、病の因も果も一つの変化でしかありませんし、因果に意味はありません。
それらの変化をどう活かすか、それだけが重要になります」
陽水の話は非常に解り易かった。

「実は、時に縛られない因果もあるようです」
片倉信吾は尋ねた。
「時に縛られない、とはどういう意味ですか?」
「未来に原因があり、過去、あるいは現在に結果があるということです」
更に解らなくなった。


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「風間陽水の依頼簿(カルテ)・72」

2013-12-28 19:30:55 | Weblog



カルテ番号 か・16(12)

陽水の話は続く。
「病はその人の人生の意味や使命を気付かせる事も結構な頻度であります。
単純に病が悪とか間違いとか思っていると隠された意味に気付きません」
片倉信吾は正しく今の状態を言い当てられたような気がした。
この病がキッカケで今後の充実した人生が送れると思っていたのだ。

「次に因果についてですが、時との関連で固定概念があります」
陽水の話し方は気負いがない。
片倉信吾は一言一句を聞き逃さないようにしていた。
「因果という単語から、必ず原因が先だと思い込んでしまいます」
普通、そう思うのが当たり前だ。原因があり、結果となる。

「因果の話は複雑になるので、やや簡単に説明します。
因果は連続体ですから、結果がそのまま原因になることは解りますね。
ですから通常は一つの事柄という枠内だけで因果を語っています。
かなり無理な条件の元で、因果という言葉を使っているのです」
例えばお酒の飲みすぎで肝臓を悪くしたとしましょう。
通常は原因が飲みすぎとしてしまいます。
ところが、飲みすぎてしまう原因もあるわけです。
それが上司の嫌味だとすると、今度は嫌味を言う原因もあるわけです。
どこまでを原因とするか、枠を決めないと因果は決まらないのです」


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「風間陽水の依頼簿(カルテ)・71」

2013-12-27 19:10:13 | Weblog



カルテ番号 か・16(11)

片倉信吾はずっと考えていた事があった。
「先生、この世の法則に因果がありますよね」
「この世の法則かどうか解りませんが、因果という概念はあります」
陽水は法則というのが、あまり当てにならない事を知っていた。
「僕が病気になったのは、原因があるからですよね。でも何が間違っていたのか思い当たらないのです」

陽水は言った。
「まず一点。病気が間違いの結果とは限りません」
「でも先生のおっしゃる最優先すべき生命に害をなすわけですから、間違いがあるという事ではないのですか?」
陽水はゆっくりと話した。
「話は誰にどの場面でどういう意図で話すか、で内容が異なります。
一般的には病は生命に害をなすと言いますが、それが私の思う全てではありません。」
片倉信吾は身を乗り出した。こういう話を聞きたかったのだ。

「病が生命を助ける事もあるのです。
また生命と生きる役目というか使命が天秤にかけられることもありますが、どちらを優先するかは生き方の選択になります。
生命を縮めても使命を優先する生き方の人が間違いだとは言えないのです。
例えば坂本竜馬のような生き方」
風間陽水は今度、愛田恵子から坂本竜馬の話を聞こうと思った。
竜馬好きな陽水は、実際に身近で会っていた愛田恵子がうらやましかったのだ。


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「風間陽水の依頼簿(カルテ)・70」

2013-12-26 18:59:54 | Weblog



カルテ番号 か・16(10)

日を置かず、即入院、即手術をした。
担当の専門医は手術後、片倉信吾に言った。
「長年、膵臓癌という難しい部位の専門をしてきましたが、これほど簡単な手術は初めてです。予後についても自信を持って保障できます」
「ありがとうございます。この出来事が僕の今後を導いてくれたと思います」
そして、一つの組織を作る計画を打ち明けた。

西洋医学、東洋医学、第三医学、それに民間医学の優れたところを融合して、診断と治療のコーディネイトを扱う組織。
ただ集めるのではなく、あくまでも、その道の一流の人と手を組むのだ。
一流の人は独自の道と忙しさをもっているだろうが、一流だからこそ解り合えると思っている。
また解り合えないような人は、社会や業界の評価が一流でも本物ではないと思った。
最初はNPOのような形態かもしれないが、全国にネットワークを作りたい。
片倉信吾は病気になり、それをキッカケで生きる意欲がとても強まった。

退院し、風間陽水に予後のケアとして出張という形で自宅にきていただいた。
だが、実際は一日中風間陽水と話がしたかったのだ。
そして計画の中の一人として風間陽水に参加要請をした。
そして、あっさりと断られた。
だが、それは予想通りだからそれでいい。
むしろ風間陽水の為には、そういう組織に参加しない方がいいとさえ思っていた。



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「風間陽水の依頼簿(カルテ)・69」

2013-12-25 18:59:25 | Weblog



カルテ番号 か・16(9)

早速会社経由で病院に連絡を取り、膵臓専門医としては日本一といわれるドクターの診断を受ける事になった。
それは最先端技術の膵臓専門超音波検査で発見された。
同じ機械を使っても、通常のドクターでは見逃してしまうような初期だった。
この卓越した診眼をもつドクターは驚いて言った。
「片倉さん、どうしてこれを疑ったのですか?血液検査にもマーカーにも表れていない段階です。もちろん自覚症状などあるわけがない」

片倉信吾はそれがあった事には驚かなかった。
風間陽水が言ったのだから、多分あるのだろうと思っていた。
そして風間陽水の事を正直に話そうかと思った。
この道のトップが驚くような凄い能力者と自分が知り合いなのを誇らしく思ったからだ。
だが、風間陽水がその道の一流に知られるのを望んでいないように思われたので黙った。
風間陽水には世を忍ぶようなところがある。
それなら、その生き方の支援者になりたい。

「僕にも説明ができないのですが、どうしても先生に診てもらいたい気持ちが抑えられなかったのです。迷信じみていますが、ご先祖様のお蔭ですかねぇ」
片倉信吾はそう言って、疑問の話題を終わりにした。
「いや私もこういう立場の医者ですが、多くの患者と係わり、人は不思議な縁で生かされていると感じる事例が沢山あります」
一流といわれる科学者や医師などは、最先端で物事を観ているからこそ科学実証主義では説明できない事例に多く接する。
また、一流だからこそ、それらを素直にやわらかく受け止めるだけの大きさを持っている。


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「風間陽水の依頼簿(カルテ)・68」

2013-12-24 18:50:50 | Weblog



カルテ番号 か・16(8)

膵臓とは予想外だった。
もちろん自覚症状などないが、合宿が終わったらすぐ検査するつもりだった。
幸いにも陽水が言ったように片倉信吾には信頼できる病院とつながりがある。
それは長年勤めていた会社の役員などの検査や治療、入院などの為の特別な関係だ。
片倉信吾はその窓口をしていたことがあった。
特定の部位や病気に関して、日本一といわれるドクターとも面識があった。

手を当てただけの見た目は簡単な診査だったが、片倉信吾は完全に信用していた。
信用というよりも、一目ぼれに近いだろう。
長年、多くの各業界の高い立場の人達と会ってきたが、これほど自然に信頼した相手はなかった。
だからこそ、この出会いには意味があるような気がした。
今回のセミナーに参加した本当の意味は、風間陽水との出会いかもしれないと思った。

セミナーが終わり、家に帰って妻に言うと
「まぁ、まるで運命の愛し人に出会ったようね」と笑われた。
「冗談じゃないんだ。僕の第二の人生が開ける予感なんだよ」
その明るい顔を見て、妻は喜んでいた。
定年退職し、今の子会社に役員として再就職したが、本来の夫よりも今一元気が落ちていたのが気になっていた。
身体に関しては、多分どこも悪くないだろうと思っている。
この夫は、人一倍身体には気を配り、それなりの努力をしていたのだ。


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「風間陽水の依頼簿(カルテ)・67」

2013-12-23 19:05:46 | Weblog



カルテ番号 か・16(7)

片倉信吾はこの言葉で風間陽水の年齢がわからなくなってしまった。
気負いがあるわけでなく、どう見ても年下なのに年上からの雰囲気がある。
見た目は40代半ばだが、もしかしたら年上ではないだろうか、と感じた。
「失礼ですが、先生は何年の生まれですか?」
陽水は笑って答えた。
「秘密ではないのですが、アレコレ詮索されるから通常は適当に嘘を言います」
そして生年を聞いて、片倉信吾はびっくりした。
自分と幾つも変わらない。それはショックでもあった。

陽水が46歳で長寿体質に変わってから(発動)、人に対する意識も変わった。
自分よりどんなに年上でも遥かに年下の人間だと感じてしまうのだ。
何倍も長生きする体質なので、自動的に意識も変わってしまうらしい。
それは一歩間違うと傲慢と受け取られてしまうので気を付けている。
それでも人間観察に優れている相手には誤魔化せないことがある。
面白いのは、同じ体質で120歳も年上の愛田恵子に対しては同い年という意識になる。

片倉信吾は風間陽水という個人に興味が湧いたが、陽水が話したがらないので引き下がった。
陽水は片倉信吾の身体を一通り手当していたが、腹部でしばらく気功をしていた。
「先生、何か?」
「これはあくまで氣という観点からの推測です」
「はい」
「早い方がいいですが、一度信頼おける病院で検査を受けて下さい」
片倉信吾は一か月前に検査したばかりだと言った。
「通常はしないと思いますが、膵臓だけに絞って細かくチェックしていただいて下さい」
そして片倉信吾の顔をじっと見て言った。
「片倉さんなら、おそらく信頼できる膵臓専門医に出会えるでしょう」


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「風間陽水の依頼簿(カルテ)・66」

2013-12-22 19:12:37 | Weblog



カルテ番号 か・16(6)

「自分としては健康だと自負しているのですが、先生が診てどうなのか知りたいです」
話をしながらで構わないという事なので、片倉信吾は今までの人生を語りだした。
友人知人部下や上司を含め、自分の人生は順調だったと思える。
どんな人もその過程には様々なトラブルがつきものだと知っている。
波瀾万丈な人生が珍しいと思っていたが、それはほとんどの人が経験する。
だが自分には育った頃から身内の大きなトラブルもなく、これこそが珍しい人生ではないかと思えるようになった。

家族の団らんも成り行きではなく、それなりに気を使って作り上げた。
会社の部下との関係も自分で作り上げたと思っている。
だから大きなトラブルが無いのは、自分の日々の行いだと思っている。
健康に関してもそれなりの日々の行いで作ってきた。
もちろん定期検診や詳しい人間ドッグも欠かさずチェックしてきた。

陽水は言った。
「人生や運命は大きな流れだと思いますが、大きな流れですから厳しいルートも穏やかなルートもあるわけです。
ほとんどの人は流されるままのモノだと思ってしまいますが、実際は自分で選べる、あるいは作り上げるルートがあり、それを作るのが人生を積極的に歩む、ということだと私は思っています。
片倉さんは、しっかりした歩き方をされてきたということですね」


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