水上陽平流の表現でいろいろな事を書いています。本館は http://iiki.desu.jp/ 「氣の空間」
カルテ番号 や・6(6)
茂木は声を出して笑った。
「いや、失礼した。
面白いと感じたから笑っただけじゃ。
やはり、生きていると、面白い事が起きるものだ」
玲香には、何故笑ったのか、その意味はわからない。
「茂木会長、ではなく、茂木社長ですね。
よろしかったら、お名刺などいただけますか?」
茂木は胸の内ポケットから名刺入れを出して、玲香に渡した。
「ライフマスター・コーポレーション。
よりよく生きる為の会社・・・ですか?」
「日本語にすると、何やら照れくさいやら怪しいやらで、英語にした。
まぁ、充実した人生、愉しむ人生をしてみようと思ってな」
具体的には、何をしているのだろう。
玲香は大切に名刺をしまうと、茂木に自分の名刺を差し出して言った。
「茂木社長、改めて、この会社や茂木会長のしている事などを教えて下さい。
正式に私の仕事として、インタビューさせていただけますか?
いろいろな情報を得るのは、私の仕事の一部です。
私は明日までこちらにいますが、いつでも飛んでまいります。
都合の良い時間と場所を連絡下さい」
(登場する人物・組織・その他はフィックションです)
(過去のプログは本館 「氣の空間・氣功療法院」です。
治療・若返り・講演、お話会依頼、悩み相談受付中。日本中出張します。
ブログで書いた「迷説般若心経」 「迷説恋愛論」 「迷説幸福論」
誰か出版してくれぇ~
18年間封印していた本物の「氣入れパワーストーン」を販売開始 「笑顔の雑貨屋Yakkoo」)
カルテ番号 や・6(5)
茂木は玲香をじっと見つめてから言った。
「企画のお仕事、好きかな?」
「はい、私に合っていると思います。
いろいろ、新しい事を考え、実行に移すのが好きです。
私、同じ仕事をコツコツするのが向いてないのだと思います。
多分、せっかちなのでしょう」
茂木は続けて訊ねた。
「今の会社に対しては、どうかな?」
玲香は、一瞬にして考えた。
以前、言葉を交わしたとはいえ、そういう微妙な質問には答えられない。
とはいえ、当たり障りのない返事など期待していないだろう。
茂木氏がどういう意図で質問したのかは解らない。
だが、勘だが、茂木氏に対しては誠実に答えた方がいいと思えた。
一代で幾つもの会社を築いた人だ。
いわゆる会社人間で出世したのではない。
「その答えは、もう少しお付き合いさせていただいてからでよろしいですか?
それからなら、本音で応えたいと思っています」
それを聞いて、茂木は優しく笑った。
「貴女、柳さんでしたかな、ずいぶん仕事の出来る方のようだ。
ワシのような老いぼれと、もっと付き合うつもりかな?」
玲香もニッコリ笑って言った。
「はい、よろしかったら、これからも連絡取りたいと思っています」
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カルテ番号 や・6(4)
玲香の行動は早い。
目の前の事は、考えるより行動が先になる。
「失礼ですが、もしかしたら、茂木会長ではないでしょうか?」
その男性は玲香を見つめてから答えた。
「もう会長は退きましたが、確かに茂木ですわい。
何処かでお会いしましたかな?」
玲香は、その声と言葉で、より思い出した。
「はい、以前、異種業種交流会の席で、御挨拶させていただきました。
○○企画の柳玲香と申します。
その節は貴重なご意見、ありがとうございました。
ときに、茂木会長は、こちらにお住まいでしたか」
茂木は穏やかに笑って言った。
「仕事から手を引いて、会長ではないが、最近また道楽を始めた。
一応、社長という立場になっている」
玲香は以前と違う事に気づいた。
以前は、もっと鋭く、厳しい感じだった。
その厳しさは好みではあったが、今のように、穏やかな笑顔ではなかった。
ただ高齢になって、衰えての穏やかさではない。
むしろ、以前よりも若くなったのではないだろうか?
確か、茂木氏は80歳くらいだと記憶している。
それに・・・また会社を立ち上げた、ということか。
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カルテ番号 や・6(3)
柳玲香の今の仕事は、イベント企画のプロジェクトリーダーだ。
その為、いろいろな場所に出かける。
その日も都会を離れ、地方都市の会場視察をしていた。
思ったよりも仕事が進み、その日の予定は全て済んでしまった。
次の日も同じ会場で打ち合わせがあるので、ビジネスホテルをとってあった。
そして、いつも用意しているランニングウェアに着替え、ジョギングに出た。
ちょうどいい公園が近くにあった。
ジョギングしている人もいた。
いつものように、1時間ほど走り、それから身体をほぐしていた。
ふと見ると、近くのベンチに高齢者の男の人がいる。
玲香の記憶にひっかかるものがあった。
玲香は人の顔や名前を憶えるのが得意だった。
何処かで、出会った人だと思った。
入念にストレッチをした後、ベンチに向かった。
隣のベンチに座って、タオルとペットボトルを出した。
いつもランニング用の小さなバッグを背負って走っているのだ。
前を向きながら、それとなく隣を見る。
そして思い出した。
確か、数年前に挨拶をした事がある、ある会社の会長だった。
その後、引退をしたと聞いたことがある。
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カルテ番号 や・6(2)
誰かに相談したい。
でも、悩み相談が当てにならない事は知っている。
本にでも書いてあるような、常識的な話がほとんどだ。
そして回答者の見識の狭さもほとんどだ。
その人がいろいろな苦労をした、という売り文句も信用ならない。
苦労したら人生の回答ができるのか、という基本的な指摘もある。
心理士やカウンセラーは一定の学問をして、資格を得ている。
だが、心の悩みが学問で解けるのは、極表層の一部だろう。
なによりも、50歳前では、社会を味わっていない。
例え味わっても、その人の狭い人生しか味わえない。
もちろん、占いの類など論外だ。
また、スピリチャルな世界の話も、ハッキリ言って論外だ。
あまりに思い込みが強く、見識が狭い。
柳玲香は、その分析力から更に孤独になっていく。
何処かに、話し相手になれる人はいるだろう。
きっといるはずだ。
でも、どうしたら、そういう人と会えるのだろう。
おそらく、結婚相手に会う方が簡単ではないだろうか?
その結婚相手でさえ、会えないで35歳になってしまった。
とはいえ、特別結婚願望が強いわけでもない。
自分一人で生きていける自信があるから、パートナーを必要としない。
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カルテ番号 や・6(1)
柳玲香は35歳、未婚だ。
美人に価値があるかどうか知らないが、美形だ。
キャリアウーマンという言葉が未だ死語でないなら、そういう存在だ。
頭脳明晰、容姿端麗、仕事能力があり、行動力とスタミナまで付いている。
性格は、多少気が強いが、仕事が出来るなら当然の範囲だ。
言い寄る男は10代から事欠かないが、全て一蹴という感じだ。
とはいえ、男嫌いではないようだ。
要は、目に適う男に出会ってないし、つまらぬ男と時間を過ごす気がないだけだ。
高級といえるマンションに一人暮らしだ。
その名前から、韓国系や中国系のように勝手に誤解する人もいる。
だが源氏の流れをくむ、かなり古い家柄だ。
そして代々続く実家は、伊勢神宮の近くにある。
一見、何の欠点さえ見つからないような彼女だが、本人は悩んでいた。
もちろん、悩んでいる素振りさえ他人にも家族にも見せることはない。
仕事もプライベートも隙が無いように暮らしている。
なまじ頭が良いだけに、自分を分析してしまう。
心のコントロールが出来るだけに、乱れる事はない。
だが、悩んでいるのだ。
それは、3年前からだった。
自分が、この程度の事を克服できないはずがない。
何度も、何度も繰り返してきた、自分への叱咤激励だった。
こんな、どうでもいいような事で、悩むなんて・・・
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カルテ番号 あ・28 8度目(30)
風間陽水は、まだ60数年しか生きていない。
少し変わった氣を扱う能力のお陰で、多少は人の内部に係われる。
その人の苦しみ、悲しみ、痛みまでも味わってしまう。
だが、人生を見切っているわけではない。
何も知らないのと、同じなのだ。
まして、人々が作る社会と時代も、数百年見てから気付く事だらけだろう。
いや、数千年や数万年必要かもしれない。
陽水は、これから、大よそ800年くらいは生きるだろう。
それでは、何もわからないと同じかもしれない。
ほとんど地中にいて、地上に出ても1週間しか生きられないセミ。
この世、この世界、この大いなる時間の中では、陽水と変わらない。
少しだけ、人社会では気を使うだけでいい。
余計なトラブルを避ける為に、その為に小賢しい智恵を使えばいい。
何も解らないのに、解ったつもりの智恵など使うべきではないのだ。
愛田恵子の性格、生き方に納得できる気がする。
自覚というのは、解らない事を自覚するのだ。
だから、自由になれるし、明るくなれる。
そして、謙虚になれる。
何も解らない自分がいる。
多少長生きしても、変わりはしない。
そういうものなのだ、生物は。
僅かの時間内の生命なのだ。
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カルテ番号 あ・28 8度目(29)
この世の霊は、他と交われないから、究極の個人的世界にいる。
(ここは物質界なので、霊社会や霊世界の有無は考慮しない)
種としての生命の一部から外れてしまっている。
当たり前だが、死んでしまうと、生命に貢献できない。
当たり前だが、他の生命に役立たないのだ。
この世では、生きていて、存在意味がある。
霊は、理屈は言えるが、米も服も作れないし・・・
あれ?そういう人間もかなり多いなぁ・・・
愛田恵子は通常よりも多くの人々の一生を見てきている。
激動の時代の180年だ。
接してきた個人個人の人生を見てきている。
これからも、大きな病気や怪我が無ければ、700年くらいは生きるだろう。
また、多くの人々の一生を見るのだ。
そして、風間陽水のように頭で考えた事ではなく、気づいたのだろう。
生きる意味を。
自分の世界だから、もっと自由でいい。
他の生命体と交じり合い、共存するから、自分勝手では生きられない。
自由であって、自分勝手でない生き方。
いつかは別れてしまう間柄だ。
そっと、接する。
他に対しては、淡交。
自には、自由。
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カルテ番号 あ・28 8度目(28)
変化。変わる事。
肉体があれば、自動的に変化する。
幼児、児童、青年、大人、老年。
変わらざるを得ない。
長生きは、変化を多く体験できる事でもある。
そこに、この世に存在した意味が生じる。
人社会的に、何かを成す事は、生きている意味ではない。
何かを成す事は、人社会の評価だ。
そして、人社会は時代や体制、その他で評価が違う。
ある時評価されても、違う時代では非難になる。
しかも、すぐ忘れられてしまう。
そんな事に、意味はない。
生きる事。生き続ける事は、それだけで意味が生ずる。
それが、本人にとって苦しい体験でも、意味となる。
生きる事は、本人の生命の世界。
だから、個人的な世界の変化だ。
その個を存在させるのは、種。
そして、他の生命達であり、地球生命。
個は、全体の生命の一部であり、個においては全てでもある。
全てであり、一部である。
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カルテ番号 あ・28 8度目(27)
長生きの意味と意義を霊から学ぶ。
霊と生者の違いは、肉体の有無だ。
それ以外は同じ。
間違い、勘違い、無知は同じ。
感情に左右させられるのも同じ。
肉体の有無。
それは、時間に関係する。
時間は変化の一つの尺度。
肉体は、自動的に変化する。
変化せざるを得ない。
毎日、食べ、出し、寝る事を必要とする。
そこが、霊との違い。
だから、大きな違いともいえる。
意識は肉体(物質)の変化により、変わる。
ところが霊は変化する肉体が無い。
他の物質に触れる肉体が無い。
だから、意識が固まったままだ。
(霊とはいえ、少しは時と共に調和する)
通常、長生きとは、肉体と共に存在する自分だ。
肉体が無い霊と肉体がある自分。
霊と接すると、長生きの意味と意義が観える。
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