水上陽平流の表現でいろいろな事を書いています。本館は http://iiki.desu.jp/ 「氣の空間」
カルテ番号 む・2(36)
村木は言った。
「悩み事はあります。
しかも、尽きないほどありますよ」
院長は素直に認めた。
「私の言い方が間違っていました。
悩みは尽きませんね。
私にもあります。
でも、生命には無いのです」
「どういうことですか?」
「悩みというのは、不都合な事ですね。
社会、人の心、暮らし、様々にあります。
でも、生命に関しては、不都合を消す方法が最初から用意されています。
その方法を知らない。
あるいは、実行しないだけなのです。
そういう意味で、生命には悩み事は存在しません。
答えが内蔵されていますから」
村木は院長に言えなかった悩みがあった。
それは生命に関する事かどうか、明確ではない。
だが、ここで思い切って訊かなかったら後悔する。
「実は、肉体に関して、悩みがあります。
昨年あたりから、その・・・
アレが起たなくなって・・・」
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(過去のプログは本館 「氣の空間・氣功療法院」です。
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カルテ番号 む・2(35)
それだけ・・・。
怪訝そうな村木の顔を見て、院長は言った。
「今までも、何人もの人に教えました。
生きている人なら、誰でも出来ます。
何時でも、何処でも、ほぼ、どんな状況でも出来ます。
しかも、簡単です。
でも、一ヶ月続ける人はマレです。
一年続ける人は、ほとんどいません」
簡単だから、難しい。
確かに院長はそう言った。
方法は簡単。
簡単すぎて、続けるのが難しい。
難しいのは、心の方だったのか。
「まぁ、人は簡単すぎる事に対して、鈍感ですからねぇ。
つまり、私はこう言いたいのです。
方法など、幾つもあります。
生命には、幾つもの仕組みがあるのです。
悩み事などありません。
でも、変えるのは、自分なのです」
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カルテ番号 む・2(34)
衰えの克服。
それは、若返りともいえる。
その仕組みを説明してくれているのだと思う。
「呼吸のコントロールで自律神経を整えることができます。
呼吸は、身体全体を活性化させる方法の大きな一つです。
自律神経が適正に働くと、細胞は若返りをします。
病があった場合、回復への大きな力となります」
「具体的には、呼吸をどうすればいいのですか?」
院長はニッコリとした。
「簡単ですよ。
呼吸は先ほど言ったように、吐く、吸う、止めるしかありません。
そのうちの、吸う、と、止める、は無視して下さい。
残りの、吐く、だけを使います」
更にゆっくり話を続けた。
「それも、少しだけ、がポイントです。
少しだけ、ゆっくり。
少しだけ、深く。
ただ、それだけです。
それだけで、身体と心は大きく、多く変わってしまうのです」
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カルテ番号 む・2(33)
呼吸法ということだろうか?
院長の言葉は続く。
「身体の仕組みで、意識しないで自動的に動く神経を自律神経といいます。
例えば心臓などですね、命令しなくても働いてくれます。
対して、意識して、命令で動く神経を運動神経といいます。
例えば、手足、目、言葉も声帯を動かして話しています。
ところが、呼吸は自律神経でありながら、運動神経でもあるのです。
少し特殊な仕組みです」
この院長は単なる方法を教えるのではなく、仕組みを説明する。
それは、身体、あるいは生命を知って欲しい、という姿勢のようだ。
「ところで、村木さんの悩みだったのは、衰え、でしたね。
肉体の衰えというのは、その生理作用が衰えるということです。
生理作用のほとんどは、自律神経です。
もちろん運動神経も鈍くなりますが、それは筋肉に関係しています。
筋肉は、運動すれば作られます」
年齢がいくと、運動の必要性はよくいわれる。
だが、なかなか続かない。
そんな気持ちを読んだのか、院長は言った。
「身体を動かすのに筋肉は必要です。
そして、筋肉はある意味、簡単に付きます。
そして、ある意味、簡単に落ちます。
そういう性質なのです。
ですから、筋肉にこだわらなくても大丈夫です」
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カルテ番号 む・2(32)
院長は静かに話し始めた。
「生命は、その仕組みの中に多重に意味と効果を内蔵しているようです。
死ぬまで生きる、ただ、それだけでも幾つもの意味があります。
でも、少し手を加えると、更に活性する仕組みにもしてあります。
例えば、呼吸。
誰でも、生きている限り、息をしています」
村木は黙って聞いていた。
「息は、吸う、吐く、そして、ある程度なら止められます。
現代の医学的な生理学では、酸素を取り入れ、二酸化酸素を吐き出す行為です。
肺で行われる交換を外呼吸、末端の細胞と血液で行われる交換を内呼吸といいます。
口や鼻は外呼吸の取り入れ口の行為です。
呼吸というと、口とか鼻からだと思ってしまいますが、それは出入り口なのです」
院長はここで少し笑った。
「でも、その外側の行為は、意識して動かせますね。
ゆっくり、あるいは、早く吸う、吐く。
深く、あるいは浅く吐く、吸う。
無意識でする呼吸と意識してコントロールできる呼吸。
誰でもしている呼吸ですが、意識すると大きな違いとなります」
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カルテ番号 む・2(31)
「相手の病の質や重さによりますが、命がけですね。
難病、奇病、重病の場合は、その率が高くなります」
院長の顔は真面目だった。
命がけと言ったのは、例え話のようなつもりだったのに。
本当に命がけなのだろう。
村木が興味あるのは、そこではなかった。
「そのケアというのは、具体的にはどうしているのですか?
それによって、一層元気になったり、若返ったりするのですか?」
院長は少し考えてから
「具体的に話しても、村木さんには意味がありません。
他人が真似できるわけではないので。
でも、応用としてなら、多くの人が出来ますね」と言った。
その方法こそが、村木が訊きたい事だった。
「ぜひ、教えて下さい」
すると院長は意外な言葉を口にした。
「それを知っても、おそらく、やらないでしょうねぇ」
「難しいのですか?」
「簡単ですよ。だから、難しい」
まるで、謎かけだった。
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カルテ番号 む・2(30)
「先生は本当に60歳を過ぎているのですか?
信じられないくらい若いですね」
院長は一瞬困ったような顔をした。
そこに村木は疑問を感じた。
通常、その歳で若いと言われれば嬉しいだろう。
一瞬だが、困った表情をしたのは、何か理由があるのだろう。
何か、公にしたくない秘密があるのかもしれない。
院長は答えた。
「まぁ、生命力に深く関係している氣を扱っていますから・・・。
それに、プロとして、自分を常にケアしないと続かないのですよ」
「続かない、とは、どういう意味ですか?」
「この仕事は、病という氣を受け取ってしまうのです。
見えないし、初期は体調の変化もないので、油断しがちなのです。
そのままにしておくと、本物の病になってしまいます」
そういうものなのか・・・
そういえば、聞いた事がある。
治療師は相手の病気を受けてしまう、とか・・・
「大変なのですねぇ。
それでは、命がけですね」
何気なく、そう言ってみた。
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カルテ番号 む・2(28)
村木は院長に言った。
「物事のとらえ方、観方が固定概念でした。
固定概念は狭く浅く、そして、しばしば間違う。
生きてきたのですから、簡単に衰えた、などと決めつけられない。
歳を重ねた年配者にも失礼ですしね。
失礼というよりも、そう単純に思うのは、無知ですね。
年の若いものなど、とても及ばぬ様々な事を持っているのに。
それは解っていたつもりでしたが、まだまだですね」
院長も答えた。
「人間ですから、いつまで経っても、まだまだですよね。
私なども、固定概念の塊だと思っています。
その中の、ほんの少し、殻を破れることがあるだけです。
殻を破れても、そこは新たな固定概念の内側だったりするわけです。
人間なら同じく、未完成で未熟で、欠陥品ですねぇ。
差があるようでも、どんぐりの背比べ程度かもしれませんねぇ」
村木はそんな院長の言い方に疑問が湧いた。
「先生はお若いのに、老成された方のようですね。
一体、どんな生き方だったのか、興味が湧きましたよ」
院長は「村木さんは勘違いされているようです。
私は村木さんよりも、遥かに年上ですよ。
でも、老成はしていませんが・・・」
と言って笑った。
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カルテ番号 む・2(28)
感性に関しては、村木もそう思う。
例えば、高校生で行った京都、奈良の古刹、名刹。
当時は、その味わい深さ、宇宙観、素晴らしさなど解らなかった。
日本料理の味も、山菜の良さも解らなかった。
俳句も絵画も解らなかった。
ましてや、人の機微など解ろうともしなかった。
なるほど。
体力という物差しなら、落ちた。
体力、気力頼りの情熱も落ちた。
だが、静かな情熱なら、まだある。
ある、というよりも、若い頃には無かったものだ。
新たに湧き出たもの、ともいえる。
記憶力も落ちている。
名前が出てこない、など日常茶飯。
だが、応用力は上がっている。
単一の情報事項を忘れても、何とかなる。
情報の使い方が単一ではないのだ。
それは、能力が上がっている、という見方もできる。
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カルテ番号 む・2(27)
院長はにっこりと笑った。
「もちろんです。
人は、幾つになってからでも変われます。
それに、村木さん、まだ若いじゃないですか」
自分よりも若い院長にそう言われて、変な気がした。
「いえ、もう56歳です。
アチコチが確実に衰えています」
院長は言った。
「人は年齢では決められませんが、おおよその変化の時期があります。
女の人は30歳、40歳、50歳、60歳などを目安に。
男の人は35歳、45歳、55歳、65歳を目安に変化します。
それは、肉体の成長ホルモンと性ホルモンの影響と思われます。
その年齢の近くはホルモン変調時期だと思って下さい。
単純な衰えではなく、変調する時期です」
ここで院長は少し間を置いた。
「ところが人の記憶や感覚は過去に照らし合わせて判断します。
基準を若い時の強さとか瞬発力、反射神経などにしてしまいます。
肉体も意識も、多くの基準があるのですが、基準を狭くしか考えていないわけです。
ですから、単純に衰えた、力が無くなった、と思いがちです。
若い時には、ほとんど見いだせなかった能力が増えているのですがねぇ。
感覚一つとっても、若い時には解らなかったモノが解るようになっている。
判断できなかったモノが判断できるようになっているのです」
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