AIやロボットの発展でこれからの業界や仕事がどうなるのかが気になるところ。統計データを駆使して、将来展望を明かしたのが本書。
AIやロボットが取り入られるのは
①成長市場で人手が足りない産業:運輸、福祉
②就業者数が多い産業:製造業、卸売・小売業
③平均給与が高い産業:金融業、保険業
④平均給与が低く、人手を集めにくい産業:農業、林業
と予測されており、ほとんどの業界で避けられない。日本の現状では、人手不足なので、AIやロボットの活用は進められるのが自明です。しかし、人とコミュニケーションを取らないと仕事がはかどらない業界では、リアルの人が活かされ続けます。
業界別では、私が従事している小売では、恐るべきデータを知りました。それは、
20代の若者の1日の移動回数が、1999年の2.4回から、2015年には1.8回に減少している
ことです。つまり、家から出ていない、あるいはアクティブに動いていない。消費はリアルよりデジタルに移行していると想定されます。客数の対前年比でも、リアルで伸びているのは、インバウンド需要に貢献したドラックストアや百貨店だけで、コンビニでさえマイナス。コンビニよりも便利なインターネット通販なのでしょう。
テクノロジーが進展すれば、逆に、リアルに課せるのは、その場で人と接したい、また、どうしても訪れたい空間を作ることが必要になってきます。あの人から買いたい、あの店で買いたい、あの人と話したいと思っていただける、人であり、店にしなければなりません。
『テクノロジーがすべてを塗り変える産業地図』(泉田良輔著、クロスメディアパブリッシング、本体価格1,480円)
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