易経に関しては、『「経営に生かす」易経』(竹村亞希子著、致知出版社、本体価格1,800円)を読んで、この考え方、視点は身に付けときたいと考えてました。 竹村亞希子さんのお弟子さんの著者が書かれた本書は、副題の『「人生の問題」が解決する64の法則』としているので、ビジネス上で課題が出た場合や自分の置かれたポジションから考えて、どうすればよいかの辞書として座右の書にしたら良いかと思います。64もの法則があればどれかに関連するでしょう。
易経の考え方で大切な点は、「ブレない判断軸を持つ」ということです。環境変化などで対応策を検討する時も、理念や志は不動にして考えなければなりません。正義を追求する姿勢ですね。また、陰と陽の視点の重要性は忘れてはいけません。「鳥の目」や「裏から見れば」というような「多面的な視点に立つ習慣」を付ける必要があります。陽ばかりが注目されますが、行動においては「陰徳」「謙虚」「脚下照顧」「縁の下の力持ち」「積善」「惜福」などの積み上げが陽を生みます。さらに、「一皮むける成長のきっかけの『修羅場経験』」を嫌ってはいけません。その経験は苦しいでしょうが、成長を楽しむ気概で乗り越えましょう!
「世の中の役に立つこと」こそが出世と定義されており、自分を忘れて、他を思いやることは論語の教えに通じます。「成功はあくまで過去の蓄積によるもの」であり、「利は義の和なり」という思いの行動はブレない背骨を創りあげます。
『人を導く最強の教え『易経』 「人生の問題」が解決する64の法則」(小椋浩一著、日本実業出版社、本体価格1,800円、税込価格1,980円)