江戸時代を、内戦を完璧に封じ込めたので、日本 「1.0」と定義し、明治時代は欧米国家をモデルにした近代化を達成したので、日本「2.0」、第二次大戦後は、国防はアメリカにおんぶにだっこで、経済国家へ突き進んだので、日本「3.0」とした上での日本「4.0」になるための課題は、
少子化と北朝鮮の核
と断じています。特に、核への対抗手段としては、北朝鮮の基地を先制攻撃でき得る軍備を持つ必要を訴えています。専守防衛からの逸脱と考えられるかもしれませんが、国を守るには踏み切らざるを得ないでしょう。米朝会談による、北朝鮮の非核化、そして、共産党政権下での経済発展の北朝鮮のベトナム化がなされれば、その軍備の必要性はなくなるかもしれませんが・・・。昨年の8月に書かれているのに、北朝鮮のベトナム化は、次の米朝会談がベトナムなので、著者の筋書き通りかもしれません。
また、米中の貿易戦争に関しても多くを割いて書かれています。核兵器を持っても使用することはありえないという立場から、地政学から地経学へシフトし、軍事や経済の奥にあるデジタルの主導権争いが勃発の裏側を知ることが出来ました。
『日本4.0 国家戦略の新しいリアル』(エドワード・ルトワック著、奥山真司訳、文春新書、本体価格800円)