書店の陳列を考えてみると、
雑誌は週刊誌、月刊誌と刊行別に並べ、月刊誌は男性誌、女性誌、趣味誌など、読者層やジャンルで、
書籍は単行本、新書、文庫と版形別に並べ、新書や文庫は出版社別、単行本はジャンル別に分けているのが一般的です。
井戸書店では、雑誌は一般的に陳列していますが、書籍は版形にかかわらずジャンル別に並べています。書籍に関して、どちらが正解ということはないですが、当店ではヒトにフォーカスする陳列をしています。例えば、時代小説の好きな人は時代小説ばかりを読む傾向にあり、そういう人にとっては時代小説が版形や出版社の垣根を越えて並んでいると探しやすい。一般的な陳列はモノに焦点を合わせて、版形や出版社で分けているので、業界サイドはわかりやすく、オペーレーションも楽になります。
このように分けるには「目的」があることを本書でじっくりと教えてもらいました。そして、分けるという思想を問題解決の手掛かりにすると、非常に有効です。例えば、スピーチが苦手な人は上手になりたいという目的の下、どうすればよいか?何が言いたいかを決めて、それを前段・中段・締めの言葉と3段で分けて構成すると、気が楽になります。
仕事でも、家事でも、整理整頓でも、課題があったら、「分ける」を真っ先に考えるのも一案かもしれません。
『困ったら、「分け方」を変えてみる。 』(下地寛也著、サンマーク出版、本体価格1,400円)