あなたの本の世界を変えましょう!

板宿の書店主から見た、本・まち・環境を語ります!

死ぬ前に後悔しない読書術

2016-06-30 17:55:35 | 

 読書の根本は何かを教えてくれる本書。

 情報を得るための「子どもの読書」から、「著者が『何を問題にし、どのような角度から思考したのか』を読み取る」大人の読書が求められます。つまり、著者の思考回路を確保せよ!ということ。

 読書の本質がそれであるなら、「古典を読め!」と断じています。歴史を経ても読み継がれている本こそ、思考回路が目一杯詰まっている本物です。そして、

 「古典を読む目的は、今を知るためです。歴史の軸の中に商機を見い出すためです。過去につながらないと、目の前の迷妄は見えてこない。」

になります。「古典の置かれていない本屋は行く意味がない」と言われている理由ですね。読書の意味を知れば知るほど、本に触れたくなります。

『死ぬ前に後悔しない読書術』(適菜 収著、KKベストセラーズ、本体価格1,300円)

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バカになるほど、本を読め!

2016-06-29 16:03:49 | 

 既成概念にとらわれない発想ができたり、失敗するはずだと思われても果敢に挑戦する人が本書でのバカの定義です。すなわち、世の同調圧力を全く意に介さず、自分の志や理念に基づいて成功するまでやり続ける人は誰も教えてくれない領域に足を踏み込んでいるので、本を読まなざるをおえません。そして、このような人こそが「価値創造」できる人でしょう。人工知能が発達する段階に入り、創造力が人の真価の物差しになるはずです。だからこそ、

読書

は欠かせない。

 価値創造のための読書では、インプットだけでなく、アウトプットが必須になり、自分の思考を通し、価値を付加して表現することが大切です。

 また、もう一つ提案されているのが、異なる考え方の人同士が話し合う「読書会」を開催することです。同じ本を読むことによって、コミュニティを形成し、議論を博し、共感を得れれば、行動に移していく。特に、社会問題、環境問題、まちづくりに関して、読書会を通してアクション落とし込む現実が広がっています。

 読書の大切さにばかりに焦点が集まっていましたが、読書後の範疇、問題解決のための読書に触れ、新しい視点が生まれました。

『バカになるほど、本を読め!』(神田昌典著、PHP研究所、本体価格1,300円)

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お坊さんが書いた 人生、どっしりとかまえる本

2016-06-25 15:37:59 | 

 とかく生きづらいながらも、足を一歩一歩前へ出していかなければならない。そんな時に杖になるようなエッセイを提供してくれる1冊。現役の住職であり、児童文学作家でもある浅田宗一郎さんは49編に小さな物語を挿入し、より理解しやすい仏の道を説いています。はじめに書かれた、「勝てなくても絶対に負けない世界」への導きの書です。

 四苦八苦に苛まれる毎日でも「どっしりとかまえて」生きたい!そんなときの助言として私が受け取ったのは

 「今、この縁を大切にしよう」「こだわらない」「何事も肯定的にとらえよう」「平穏に身を置く」

の四点です。また、生きていく上で大切なことは

 「夢を持ち続けること」

であり、目標への到達の可能性を日々高めていく努力を怠らない人生を歩むこと。あきらめるとゼロになるので、継続こそが自分を強くしてくれます。人として生きていくには自身の志、理念を曲げずにまっすぐに!というメッセージを強くいただきました。感謝!

『お坊さんが書いた 人生、どっしりとかまえる本 』(浅田宗一郎著、PHP研究所、本体価格1,200円)

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年上の義務

2016-06-25 15:00:25 | 

 世代間格差が叫ばれる中、先に生きたからといってあぐらをかいている年長者へ「喝」を入れているのが本書です。エライ存在の年長者さん、読むべきですよ。

 「今どきの若いやつは・・・」と常套セリフはもう通用しません。というのも、「若い人は『劣化」したのではなく、あんな大人になりたい、という『目標となる人』がいない」、すなわち、大人こそが劣化しているということを、まず認識することが大前提になります。若い人はそういう大人を無視しています。我々の一部はスルーされているのです。

 「我々の若い頃はなぁ・・・」というセリフも回顧主義に浸るだけならまだ許されます。現代の若者の外部環境は生まれた時からのデジタル世代であり、成長していない経済下で幼少から青春期を過ごしています。つまり、年上世代が作り上げた日本社会の基礎はバブルとともに吹っ飛び、デジタルが進展した今、この世代間環境の差は天と地の違いであり、これをアナログおじさんが十二分に知るべきです。

 そこで、各分野の一線級の人たちにインタビューした山田玲司氏は、大人には3つの義務を課しています。

 「愚痴らない」「威張らない」「ご機嫌でいる」

を実行に移せば、年上は年下にとって尊敬の対象になり、世代間にコミュニケーションの涼風が吹くことになるでしょう。大人よ!謙虚に人間的成長をせよ!ただそれのみです。人間学で学びましょう!

『年上の義務』(山田玲司著、光文社新書、本体価格740円)

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自分を変える読書術

2016-06-20 15:02:40 | 

 活字離れ、本離れが進めば進むほど、読書に関する本が出版されています。出版側の危機感の現れかもしれませんが、就職後の人材としての生き残りには、読書は不可欠になることがさらに鮮明になってきたからでしょう。

 著者の堀氏は、

「学歴ではなく、『学習歴』こそが重要だ」

と断言されています。学歴という価値観が仕事をするのではなく、自己の成長こそが仕事でのポジションを作りだします。そのためには就職後の「学習歴」が大切になり、その学習には、「読書」か、人の話を聞いて学ぶ「耳学問」しかありません。人脈の構築や話し言葉が論理性を育まない「耳学問」よりも、いつでもどこでも誰とでもアクセスできる「読書」の方が効率が良い。そして、読書の7つの効用や、読書の仕方を詳細に解説。読まなくても生きていけるが、人としての幸福を考えれば、今日からでもページを繰りましょう。

 最後に、論語を一つ紹介しましょう。「子曰、性相近也。習相遠也。 (子曰わく、性、相近し。習い、相遠し。)」とは、生まれてくるときは誰しも変わらないが、学習の量や質で人の一生は大きく変わるということ。2500年前から、その真理は変わりません。

『自分を変える読書術』(堀紘一著、SB新書、本体価格800円) 

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こだわりバカ

2016-06-20 14:40:07 | 

 書名にも使われている「こだわり」という言葉。この単語を使用すれば、間違いなく会社や店のコピーはイケていると思っていても、本当にこだわっているか否かは別にして、競合他社や店舗も使用している場合が多いですね。「こだわり」を使用していることが差別化を生まず、特徴ないメッセージになり、選ばれる基準以下になっています。であればこそ、著者の川上徹也氏は

 「発信側の志や哲学を1行に凝縮し旗印と揚げる」

ことを奨めています。その結果、「深く共感するファン」を増やすことができるのです。自店の足元を見つめ直し、受け取る人に突き刺さる言葉を再確認しなければなりません。

 特に、221~224ページには、全国の書店への失望と再度のチャレンジへのエールを書いてくれています。私自身に語ってくれていると信じて、「こだわりバカ」になっていることを認識し、再構築してみます。

『こだわりバカ』(川上徹也著、角川新書、本体価格800円)

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海は見えるか

2016-06-06 15:46:11 | 

  『そして、星の輝く夜がくる』(真山仁著、講談社、本体価格1,500円)も文庫化され、続編が待ち遠しかったんですが、幻冬舎から『海は見えるか』が震災5年目を前に出版されました。
前作の『そして、星の輝く夜がくる』のことはこのブログでも書きましたので、ご一読ください。

http://blog.goo.ne.jp/idomori28/e/4383a28b9ea50b9e3378e49a22c21286

 今作は東日本大震災から2年目の遠間第一小学校での1年間を綴っています。神戸市からの応援教員・小野寺徹平先生は地域の人々からの強い要望もあり、6年2組の担任として再任の教壇に立ちます。1年目の子どもたちと比較して、覇気の無さを感じつつ、子どもたちの心の変容に寄り添っていきます。震災の復旧、復興事業に被災者は喜びつつも、その不条理な内容や進行に戸惑いますが、本当に思うことは

「何より俺たちが望んでるのは、普通の生活なんだよ。」

という声です。「普通」とは「安心」を意味し、それは「安全」よりも優先されること。津波対策としての高さ15メートルの防潮堤よりも、1000本の黒松が連なっていた松原海岸の復活こそが住民の心に「安心」を生み、

「何があっても時間は過ぎてゆくし、日常は続いてゆく。教訓を学ぼうと学ぶまいが、人は明日に向かって生きてる」

という希望が心に芽生えるんですね。阪神淡路大震災から21年を経た、自分の街の安心な存在は何だろうかと思いを巡らせますね。

 我々は生きていく以上は、まわりの環境に左右されます。どんな環境下にもいまここを「生きる」ことの素晴らしさに気づかねばなりません。

『海は見えるか』(真山仁著、幻冬舎、本体価格1,500円)

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神様が持たせてくれた弁当箱

2016-06-04 16:59:50 | 

 昨年まで15年間、春日大社権宮司を務めた岡本彰夫・帝塚山大学特別客員教授が、江戸時代の観相家・水野南北の名著『修身録』を紐解きながら、いかに生きるべきか、社会をどう見るか、神道の教えを導いています。

 『天に無禄の人を生ぜずといえり。』から、食の大切さを訴え、「神様は私たち一人ひとりに見合った、幸せの弁当箱を持たせてくださいます。」という考えを頭の片隅に置くように奨めておられます。見合った分より少なく食せば、余った分を他の動物へ分け与える祖母に育てられた著者は

 「無駄使いしない人は、天に徳を積むことになり、幸せな一生を送ることができる」。

と説いています。

 また、『満つれば欠くる事、天理の理なり。』との章句からは、自分の幸せのバロメーターをどこに定めるかで幸福感が変わります。自らが満ることに執心すれば、我利我利亡者になりかねず、欠くことがあっても、いずれは満ると考えると穏やかに暮らせます。

 『相は誠を以て本とす。汝の心誠ならざる故に宜しき相も悪しく変ず、故に相は活物なり。』の言葉は桝添都知事に差し上げたい。神道は「清く、正しく、美しく」がモットーですから、都知事にはいずれ天罰が下ります。その中でも、「正しい人とは、『わきまえのある人』で、(中略)『術』と『心得』と『恥』を知っている人」であればこそ、正義よりも利に走ると見っとも無く写ります。

 天網恢恢疎にして漏らさずというように、天理に則って生きることは時代に関係なく、正道です。

『神様が持たせてくれた弁当箱 』(岡本彰夫著、幻冬舎、本体価格1,000円)

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