朝晩涼しくなり、この10日ほどは風邪気味でした。交通事故により整形外科に検診すると、治療薬として
葛根湯
をいただき、風邪気味の私にはぴったりでした。
こんな体調ですと、読書は進みません。睡眠が大切と思い、早く帰宅すると夕食を摂り、風呂に入ってふとんに直行。お風呂でもふとんの中でも本を読むのですが、数ページを読むだけで翌朝が訪れる毎日でした。早く寝ると早く目が覚める~年齢かもしれませんが~時には、早朝の読書はページ数を稼げるのですが、この体調ではまったくダメでした。
そんな中、読了したのが
「戦火のバグダッド動物園を救え 知恵と勇気の復興物語」(ローレンス・アンソニー著 グレアム・スペンス著、早川書房、2100円税込)
でした。東日本大震災でも、動物園・水族園の復旧は動物たちの命を守ることからでした。戦災による、イラクの首都バグダットの動物園では、動物さえも食糧として、また闇市で売られるために略奪されていました。残った動物は凶暴なライオン、トラ、クマ、飛び回る鳥、そして暴れるサルたち。それらも飢えと渇きで骨と皮の状態でした。
「ほかの生物に対する人間の恥ずべきふるまいに、責任感と影響力をもって抵抗する」ために、南アフリカから救世主が現れました。復旧に動物園で働いていたイラン人、そして米軍と協力しますが、まぁ、見事なぐらい、問題が次々と起こります。
動物園の復興はバグダット市民の復興につながると認められ、資金や人、物資の援助が届けられます。
地球の存続のためにはすべての生物と人間は協調しなければなりません。そのためにも戦争は絶対行ってはいけません。
そして、もう1冊。
「しあわせ」(辻信一/文 森雅之/絵 大月書店 1365円税込)には、辻先生がすばらしい言葉をあとがきで残しています。
『いろんなモノやコトやヒトやイキモノと「いあわせ」てきた、この奇跡に感謝する』
ほんと、この1点から幸せは始まるのでしょうね。多様性は幸せに通じます。ですから、幸せはモノやカネの多寡で判断すべきものではない。この絵本は幸せをシンプルに考えさせてもらえます。