ブラタモリを観ていても実感しますが、山の成り立ちを知ると登山も楽しくなります。体力に知力が付加された感じです。富士山にも登りましたが、富士山は300年ほど噴火していないので、どうなるのか?東海・東南海・南海トラフの動きも気になります。本書を読めば、日本の火山の基礎知識を踏まえつつ、富士山の次の噴火、趣味レーション、また、どうすればよいかの示唆も書かれています。
まず、特筆すべき点は、著者、萬年一剛先生の文章がとてもわかりやすい。火山の様々な動きに関しての比喩が巧みかつ満載です。マグマだまりに溜まったマグマがいかに噴火まで至るかの喩に、日本庭園にある鹿威しを利用したのはさすがです。また、かわいいイラストもふんだんで読みやすい。
気になる富士山の噴火ですが、300年後、2330年に予測をしていますが、こればっかりはわからないと申されています。しかし、備えあれば憂いなし。国や自治体だけでなく、個人もそれに対することも考えながら、ライフスタイルや購買を検討せよ!と訴えておられます。最悪を考えて、しっかりと対処しましょう!
『富士山はいつ噴火するのか? ─火山のしくみとその不思議』(萬年一剛著、ちくまプリマ新書、本体価格840円、税込924円)