老年精神医学の観点から高齢者を35年間診てきた著者がなりたい老人像は、「品よく、賢く、おもしろく」をもった人です。老いと闘える間は闘い抜きながらも、「できなくなっても、できることを活かしていく」、つまりは「じたばたしない」~素直になるということでしょう。あるがままを受け入れる心根が必要です。ここまでが品よくです。
賢い人とは、「自分の考えをアウトプットする」、そのためにはインプットが必要になります。そして、「その人のもつ人生哲学や経験が人間的な『深み』や『幅』につながっているか」がキーになるかと思います。
おもしろい人はいくつになっても好かれます。著者は高田純次推しです。
あんな人のようになりたいというモデルをもてばいいのかなぁと思います。
『老いの品格 品よく、賢く、おもしろく』(和田秀樹著、PHP新書、本体価格930円、税込価格1,029円)