めちゃめちゃ久しぶりの投稿です。今まではFBに書評を上げていましたが、これからブログに書き溜めていきましょう!
本屋のオヤジとして気になった本、それは『昼田とハッコウ』(山崎ナオコーラ著、講談社、本体価格1,900円) です。
舞台は若者に人気の町・幸福寺(たぶん吉祥寺のことでしょう)。駅から徒歩3分という好立地に位置する、地域密着の「アロワナ書店」を田中公平が経営していたが、正月に餅を喉に詰めて、あえなく死去。次男坊のハッコウが公平から後継者として指名されていたが、このハッコウはアロワナ書店の4Fになる自分の部屋(通称「天岩戸」と呼ばれている)に閉じこもる。公平に育てられた、ハッコウのいとこの昼田はIT企業に職を得ていたが、入社3年で退社し、ハッコウを手伝うことになる。駅には大型書店、そして店の近くに新古書店が出店し、アロワナ書店は存亡の危機が訪れます。
昼田の目から見た、「生きるとは?」「働くとは?」「個人書店とは?」を考えさせられました。その中でも一番気になった文章は
地域密着型というのは、必ずしも近視眼的なものでない。地に足をしっかり着けたまま、遠くに思考を飛ばせられる場所。「ここから世界を覗く場所」。それが「町の本屋さん」ではないだろうか。
私も地域密着を心掛けながら、板宿、神戸、兵庫、日本、世界、宇宙と思考だけは巡らせています。少しでも、井戸書店の選書、陳列で、本の世界から感動を伝えていきたいと考えています。
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