北大ボートblog

北大ボート部部員によるほぼ定期更新ブログ。

心からのenjoy rowing

2022-10-29 21:47:30 | 2022新人戦

こんばんは。2年目漕手の安永匠です。時差ですが、投稿させて頂きます。

 

最後の力を振り絞って、負けました。あの日のこと。微かな明かりが僕らの手の届くところまで来ていました。掴もうとしました。逆風の中、何度も脚蹴りを入れて、死に物狂いでスパートを掛け…。しかし希望の光はゴールラインで消えました。勝負は尽き、レースが終わった後の自分は涙が抜けて枯れ葉そのものでした。目標に向かって本気でレースをしたはずなのに、ただ辛くて、苦しいだけで終わりました。全てを出し切ったなら少しは満足できるだろう。そんな風に思っていましたが、それでも満足できませんでした。悔しさだけが残りました。

 

嵐は過ぎ去り、気持ちは晴れるどころか曇り始め、悩むことが増えました。新人戦を経て気付いた「運営する」ことの難しさ。2年目代表という名ばかりの職を得て満足していた自分に重くのしかかってきました。特に責任感もない自分は、全部他人任せでした。不甲斐なさを感じました。リーダーシップって何なんだろう。考え出したらどんどん自信が無くなっていく様な気がして、でもプライドがそれを認めませんでした。

 

色々一段落して、ボーッとしていたときふと、「ボートにとって最高の瞬間とは何なんだろう」と思いました。レースを見てワクワクするのは分かるけれど、それだけがボートの本質なんだろうか?そんな時思い浮かんだのが、最終日に見た表彰台に呼ばれる大阪大学のM4+(今回の新人戦で優勝)の姿でした。彼らはとても疲れていました。しかしその疲れた顔に浮かぶ表情には、何か僕が感じたことのないような、絶対的な達成感、そして喜びが現れていました。そんな彼らは教えてくれました。ボートにとって最高の瞬間、それは「勝利したときだ」と。

 

よく、レース前にこんなことを言う人がいます。「自分のベストを尽くせば結果オーライ」。よくそんな簡単な言葉で片付けられるなと僕は思います。否定はしません。ですが、ボートは「勝つからこそ楽しい」んです。もっと言うと、ボートを最高に楽しめる瞬間は、「勝利」したときだけなんです。(僕はまだ、大きな大会で勝利を手にしたことは無いので偉そうなことを言えないのは重々承知しています。)ボートは自分の有酸素能力を最大限発揮して2000mを漕破するクレイジーなスポーツです。苦しくて、苦しくて、それでも漕ぎ進めます。なので楽しくなきゃ絶対面白くないし、だからこそ「楽しい」を求めることに価値があると思います。(どんなスポーツであっても、スポーツなら楽しむべきです。)

 

僕は心からボートを楽みたい。だからこそ絶対に勝ちたい。

 

初めてそんな気持ちになれました。誰よりもボートを楽しみたい。大学生活をもっとボートで充実させたい。もっとボートを好きになりたい。

 

そのためには、この北大ボート部を勝てるチームにしたい。

 

一人で頑張ることなんて出来ない。誰かと競い合える、お互い励まし合える仲間が居るからこそ強くなれる。チームは絶対に必要です。そしてチームの一人一人が「勝ちたい」と思えば思うほど、勝利は近きます。当たり前のことですが、本気でそんなチーム作りをしたいと僕は思っています。この新人戦を通して、誰も「負けていいや」なんて思った奴は一人も居ないと思います。みんな悔しい思いをして、絶対に上位に行くんだと思えたはず。だとしたら、僕たちは今、想いを一つにした強いチームになっているはずです。

悩みは尽きないけれども、答えが出ていないわけじゃ無いと思っています。僕は誰よりもボートを楽しみたい。そして誰よりも勝ちたい。だったらその誰にも負けない想いをもってこのチームを「勝利」に導けば良いじゃないか。その熱い想いをみんなで共有すればいいじゃないか!僕は仕事が出来るわけじゃないし、責任感で物事を進めるのは苦手だけれど、熱い想いでは負けない。負けたくない。久我さんのように熱い想いで皆を引っ張っていける、そんな存在を目指したいと思います。

 

ここからインカレまで、辛くて、苦しいと思う。けど、皆で勝つんだったら、本気でボートを楽しむんだったら、諦める訳にはいかないよね。

 

来シーズンも是非応援の程宜しくお願いします。

 

最後までお読み頂き有り難うございました。

 

 

 


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