島原半島博物日誌

島原にある某施設のスタッフが綴る非公認・非公式の個人ブログです。

矢岳 下山

2015-10-12 13:31:51 | 雲仙
山に登ったからには下りましょう。w
今回の矢岳登山の本来の目的は、ここからです。
登ってきた登山道とは違う、宝原園地(ほうばるえんち)へ下る道を初めて通ります。
登山道としては、こちらの道が距離が長いのでゆったりと下れる筈です。
下り始めるとすぐに石柱を見つけました。(表紙写真)
これが三角点かな?と写真撮影してきましたが、この後いくつも同じ物があり、どれが三角点だったのかよく分かりません。w
幾分も進まないうちに開けた休憩所に出てしまいました。

「おや?山頂からそれほど離れていない場所に何故休憩スペースが?」
その疑問はすぐに解消されることになります。

えー足元、というか真下を撮影しています。
半端ない段差です、というか崖下りです。
そりゃあ~この段差を登ってくるとなれば、山頂までもう少しでも休憩所は必要だな。
距離が長いので、こちらの道がゆったりとしていると思ったのは、大きな間違いでした。
ロープを使いながら長い道のりを歩いていると、ようやく舗装された道路が見えてきました。

ああ~やっと到着か~と思ったのもつかの間、

おお、舗装された道路が目の間に見えているのに、まだ230mも歩けってかよ。
林を突っ切って怪我してもつまらないので、おとなしく230m歩きました。w

池の原・宝原・小地獄、三方向の分岐点に着きました。
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矢岳 全貌

2015-10-12 09:47:32 | 雲仙
さて、今回登山した「矢岳」ですが、山そのものについて解説しておきましょう。
島原半島の中央に位置する雲仙岳を形成する「三岳五峰」のひとつです。
主峰・普賢岳よりも西、雲仙地獄地帯の東側に位置する溶岩円頂丘(溶岩ドーム)です。
温泉街からは絹笠山と同じくらい近い位置にあります。
山の形が三角錐になっている(先が尖っている)ことから「矢岳」の名前がついたようです。
表紙の写真からも山頂部分が尖っているように見えると思います。(ちなみに仁田峠に登る仁田峠循環道路からの撮影です。)
標高は山頂の標柱によると971m、色々な資料によると940mとなっています。
調べてみましたが940mは、山頂から下った所にある三角点の高さのようです。
山頂の解説板には「およそ50万年前に形成された古期雲仙火山時代の溶岩ドーム」と書かれていましたが、私の記憶が確かならば約30万~15万年前の中期雲仙火山時代に出来た筈です。
と思って、災害記念館の火山博士に問い合わせたところ、“中期で間違いない”との返答を頂きました。
西側の斜面は「崩壊壁」と言われる岩屑雪崩(がんせつなだれ;斜面の岩石や土砂が多量に崩れ落ちる地滑りのような現象)が堆積した所です。
地形図を見ても矢岳の西側、温泉街方面には崩壊壁を表すマークがついています。
これは・・・もし矢岳が崩壊ということにでもなれば、地獄や温泉街は壊滅的ダメージを被るのでは?
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