「ファイナル・ウォーズ」の号で予想していたように、ゴジラ復活。当然です。これほど映画的魅力にみちたアイコンはそうはありません。
山形県酒田市に生まれ育ったわたしは、とにかくゴジラに思い入れがある。
・“クリエイター”本多猪四郎が旧朝日村出身であること
・初代スーツアクター中島春雄が酒田の中島精肉店の生まれであること
そしてなにより
・わたしが最初に観た映画が「ゴジラ・エビラ・モスラ 南海の大決闘」(in 港座)だったこと
そんな人間が、ハリウッドでGODZILLAがリメイクされると聞いて黙っておれるものですか。え、1998年にもSONYがつくったじゃないですかって?いやいや、ファンのあいだではあれは「なかった話」になっておりますのでよろしく。
ハリウッドも学習したのだろう。SONYの失敗が、ゴジラの造型そのものを変えたことに起因していることは自明。だから今回はほとんどオリジナルに近い。
それに、東宝版は頭が小さければ小さいほど凶暴(に見えます確かに)というルールがあり、WB版もそのあたりを意識しているようだ。かなり、東宝ゴジラへのリスペクトがうかがえる。
キャスティングも豪華。ごひいきアーロン・テイラー=ジョンソンが、らしくない役だったにしてもメジャー映画の主役をはるようになったわけだし、指揮官がデヴィッド・ストラザーンなのも味がある。あっという間に亡くなってしまうお母さん役がなんとなんとジュリエット・ビノシュ!ただねえ、芹沢猪四郎(この名はゴジラファンには泣ける)博士(渡辺謙)は、よく考えると何のためにいたかわからないです。
CGは、というか特撮は圧倒的。ゴジラの筋肉が尻尾の先までつまっている感じがすばらしい。これまでに登場した怪獣のなかで断トツ。体長100m近い設定がドラマとして映えるとハリウッドが気づいたのは、フランク・ダラボンの「ミスト」が嚆矢か。そのダラボンが脚本にやはりかんでます。怪獣の電磁波で戦闘機が次々に墜落するシーンなど、映画にしかできない表現。
いちおう文句もつけておくと、ストーリーにもうちょっとひねりがあるとうれしかったかも。家族愛だの自己犠牲だのは全部カットしてもいいからさ。なんにせよ、神(GOD)は再び降臨。続篇も製作決定とか。信者として、すなおにうれしいです。
「ゴジラのトランク」トークショーが有ったので、
新作はまちキネで上映かと思えば三川でした。
トーク後に「マタンゴ」特別上映有りましたよ。
98年版はデートで鶴岡シネマ旭で観て、ガクッと…
「FINAL WARS」でネタにされてましたね。
昨夏「パシフィック・リム(エンドロールに本多監督名)」に続き
今夏も本多”猪四郎”監督名で感慨にひたります。
思えば東宝には知的ビューティの系譜があったもんなあ。
猪四郎監督のご遺族も、この映画にはよろこんで
もらえるのでは?
「パシフィック・リム」よりももっと怪獣を大きくしてくるとは
意外(笑)