事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

解説者を評定する ~ 野村克也

2008-03-08 | スポーツ

(鈴木啓示篇はこちら)

Nomurakatsuya01 2004年当時、合併だ1リーグ制だとかまびすしいプロ野球界だが、やっとこさナベツネと近鉄の社長への批判が高まっている。どう考えても経営センスのないロートルたちが、単なるタニマチ気分で球団をもてあそんでいる結果がこの騒ぎだ。新規加盟には30億円が必要、なーんて独占禁止法に抵触することがみえみえの手段で新しい血の導入を阻んでいることこそ、この業界の停滞の原因なのがわからんかなあ。

 野球そのものだけでなく、このような問題についても解説者たちがきちんと発言することが必要なはずなのに、どうやらそれは見込めない。だって彼らは「またユニフォームを着る」ことを第一義に考えているわけで、球団の怒りをかうようなことを口にするわけが……。
 
今回は、状況を考えれば二度とユニフォームを着ることなどかなわないはずなのに、本人はきっと色気ムンムンな旦那を評定しよう。

・野村克也
名選手にして名監督。しかし名解説者かというと疑問も残る。昔行われていた野村スコープ(野村アイだっけか)に批判が集中していたからだ。彼が予想する次のコースと球種がテレビ画面上でピコピコ光っていたあれね。「野球の楽しみと偶然性を根底からくつがえす愚劣な存在」とか。でもわたしは意外に好きだった。人格的には最低の人間である(でしょ?)野村が、どんな選手にもとりあえず文句をつける姿勢は、采配が混迷の極にある、同じ小言幸兵衛である堀内と違ってちゃんと“”になっていたからだ。

Nomurakatsuya02  サッチー騒動がこの人にとどめをさしていないのは、この芸によるところもあるんだろう。今から思えば、このジジイのどこが月見草だったんだか。

75点。次回は広岡達朗篇です。

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解説者を評定する ~ 鈴木啓示

2008-03-08 | スポーツ

Suzukieishi  日本のプロ野球中継の最大の特徴は、あの「解説者」の存在だ。アメリカのようにスポーツアナの絶叫(徹底してホームチームびいき。ま、それも変なのだが)がとびかう中継もどうかと思うけれど、日本のもなあ。第一、解説者を名のりながら、真の意味での「解説」をやっているのはほんのひと握り。多くは現役時代の自慢話に終始するか、根拠のない精神論をブチあげるだけである。

 ずいぶん前に元近鉄の鈴木啓示をとりあげたことがあった。あの人が典型だろうか。ちょっとリプライズ。

もっと端的な例が野茂。鈴木啓示という、もうハシにも棒にもかからない監督の下で働くことを拒否した彼に残された野球の道が、任意引退後のメジャー移籍しかなかったこの一種の悲劇は、家族的経営を標榜する近鉄球団の無能さと同時に、家族的であるがゆえに排他的なこの国の姿をも露見させてしまった。
鈴木に関してはその無能さをいくらでも挙げられる。日韓野球の解説の際に、日本プロ野球に欠けている美点を彼らが数多く持っているにもかかわらず、試合中発した解説はただひとつ「韓国はまだまだまだまだですね」だけだった。まだまだなのは解説者としてのお前だって。

№43「読売巨人軍再建のための建白書

Nomo01 ……たまにBSでパリーグの中継にこの人は出てくるが、いやはやなんっにも変わっちゃいない。死ぬまでこの調子なんだろう。それが「」たりえないところがこの人の(そして視聴者の)不幸だ。

 さて、いつも調子こいて選手の揚げ足をとっている彼らをひとり一人とりあげて評定していこう。現役時代の成績などいっさい関知しない、純粋にプロの解説者としての視聴者からの評価。人気商売であると同時に野球理論への精通度も含め、彼らのタレントがどの程度のものなのか、最低ラインは0点の鈴木啓示におき(笑)、満点は……さて、誰になるもんだか。

次回は野村克也

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運転代行 4号車

2008-03-08 | まち歩き

3号車からのつづき。Photo

酒田における最大手F代行を利用すると、ごく稀に、んもうそれはそれは綺麗な女性が運転するクルマに当たることがある。この美人が「なんであんなデブにあんないい女が」と社員たちが陰で揶揄する社長夫人なのである。

20代のやんちゃ盛りだった頃、わたしの仲間内ではこんなルールがあった。

【社長夫人の車に乗れたらポイント高い】

しかしわざわざ指名をしたのでは尊敬されず

【まったくの偶然でなければラッキーとはいわない】

だからこそ、翌日自慢し放題だったわけ。こんな具合で、酒田の酒飲みで彼女を知らない人はいないのではないかと思うぐらいだ。休日の前しか乗務しないという噂もあったが、これは本人が否定した。でも別のクルマに乗っていて彼女のハスキーな無線連絡が聞こえると、あ、今日は内勤なのかと残念な気にもなった(笑)。

 県教組酒田地区支部が指定する代行は、昔使っていたおじいちゃん二人の代行(とにかく安かった!)が休業したため、F代行になっている。誤解のないように言っとくけど、これはわたしが変更したわけじゃないからね。支部長になって、何度も何度も、いや正確に言うと

何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も

F代行を使うようになり、それだけ社長夫人のクルマに乗る回数も増えた。
今日は、チケット?」最初はそんなやりとりだったのに、いつの間にかチケットすら要らなくなってしまった。飲み過ぎ。

「懐かしいのぉ。あの頃」と彼女は昔を思い出して笑う。今ではわたしは“チケットを切るような客”になり果てたわけだが、昔はみんなでバカな飲みばかりやっていて、社長夫人には醜態を見せ放題だったのだ。

「あたしも、あど50だよぉ」
そうなのか。なんか、酒田の夜まで歳をとってしまった気分。

画像と内容は(あんまり)関係ありません

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運転代行 3号車

2008-03-08 | まち歩き

Sadvacation 2号車はこちら。

……それを裏付けるごとく、取り締まりはけっこう行われている。朝のラジオや新聞で知ることができるように、公開されているだけでもあれほどやっているのだし。ところで、あれは何のために公開しているんだろう。速度違反感知の看板と同じ意味の、やっぱり公判の維持のためなんだろうか。

 実はわたしも、随分むかし、一度代行に乗っているときに検問に引っかかったときがある。時代もあったのだろう、パトカーの回転灯を見つけた運転手がわたしに命じたことは

「ごめん。前(助手席)に移ってくれる?」

だった。後部座席に乗ったままでは、白タクで引っぱられてしまうということだったのだ。両者(警察と代行)には、やはり一種の緊張関係がある。

 わたしがもし代行の経営者なら、零細が多いからたいへんだろうけれど業者を組織化し、警察からの天下りをトップにすえるという、サラ金やパチンコ業界がやっている手を使っちゃうけどなあ。あ、ひょっとしたら【日本一をめざしているからこの名前にした】(社長夫人談)F代行あたりは、もう考えているんだろうか。

おっと次回はこの社長夫人を特集しよう。

画像は、史上最もかっこいい代行運転手「サッドヴァケイション」の浅野忠信。どうやら北九州の方は運転代行は“人と人”の契約が主流らしい。おかげで壮絶な悲劇が……

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運転代行 2号車

2008-03-08 | まち歩き

1号車よりつづく。Kagenokisetsu

組合員へのこの1冊

陰の季節」 横山秀夫著 文藝春秋社刊

 おそらくは忘年会のピークだったであろう12月20日の夜、わたしも学校の忘年会の二次会帰りに代行を呼び、車に向かった。いつもの行動。しかしいつもと違ったのは後ろにパトカーが忍び寄り、停車を命じられたことだった。運転代行業である以上、車まで客を乗せて行くのは白タク行為だと警告されたのだ。おかげで代行の運転手とともに自分の車まで歩いていくハメになったのだが、運転手の怒りはおさまらなかった。「自分たちだって飲んだときはウチの代行使うじゃないか……」
 
どんな職業の人間だって自分の業界が“変わっている”と思っている。わたしだって学校の特殊性ならいくらでも並べ立てることができる。だが、その特異性において警察にはとてもおよばないのではないか。新作「半落ち」で今年のベストミステリの座を取りまくった横山のこの短編集を読むと、そのことを思い知らされる。キャリアとノンキャリアの暗闘、ポストをめぐる争奪戦、虐げられる婦警の実態、県会議員との駆け引き……これが同じ公務員の世界かと思うぐらいだ。警務課、という一般市民には縁遠い世界が中心に描かれていることもあるのだが、こんなものを読んでしまうと、正義感あふれる熱血刑事が活躍する活劇に、もう興奮することもなくなるんだろうな、と少しさみしい。あの夜、客を乗せる代行車を「張る」あいだ、パトカーのなかで警察官たちの間でどんな会話がかわされていたかを察することができる、という意味では最高のテキストなのだが。それにしても、人事の交渉が続く生ぐさい時期に、こんなの読むんじゃなかったかなあ。

2002年12月24日付情宣さかた裏版Vol.39

……この出来事は、02年の暮れにF代行に乗ったときのこと。前回も特集したように、この会社は現在タクシー業にも乗りだしているため、こんなことはもう起こらないはず。他の会社ならあり得るんだろう?と突っ込まれそうだが、当時、数多くの摘発が行われたのはタクシー業界の要請をバックにしたと思われる一種の見せしめの意味もあったろうし、よほどひどい事例でもないかぎり、しばらくは平穏にすぎるのではないだろうか。

 しかし代行の目的が「飲酒運転の防止」である以上、取り締まりがひんぱんに行われなければ、代行利用者は次第に減っていくはず。代行と警察は持ちつ持たれつの関係にあるのでは?なんて皮肉な考え方もできる。

以下次号

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運転代行 1号車

2008-03-08 | まち歩き

Daikoh01 「そこ、直角に左に入るとこありますから、入っちゃってください」
「で、突き当たり左です。」
「あ、この右のウチです。頭から突っ込んでくれれば、それでいいですぅ」

……運転代行という業種が発達しているのは、昔は福島以北と言われていた。飲酒運転に対する罰則がはるかに強化された現在は、はたしてどうなっているのだろう。

 酒田における代行業界勢力地図は、Fという会社が保有台数でダントツのトップを走り、2003年からタクシー業へも参入。代行の運転手も二種免許を取得する義務が生じたことから、どうせならタクシーもやっちゃえということだったらしい。以下、MだのSだのといった中堅が続き、わずか1台で動き回る零細まで、二十数社がひしめいている。

 近年はこの業界も価格破壊がすすんでいて、それでなくても「契約」といって各クルマは常連たちの自宅までの料金をディスカウントするので、はたして正規料金、というか相場すら判然としない。タクシー業界が代行車を蛇蝎のごとく忌み嫌い、白タク行為をチクりまくっている裏には、タクシー>代行の価格差がどんどん進んでいることが背景にあるだろう。

「代行さ使た金どご合計したらやー、家建つあんね?」こんな酒飲みもたまにいるが、さすがにわたしはそこまではいかない。高級車1台分ぐらいか(笑)。これだけ使っているのだから、それなりに色んなことがあった。このシリーズで、いくつかご紹介しよう。

2号車につづく

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