カノウおにいさんの気象・地震再発見

気象や地震についての目からうろこが出る話全集です。
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関東から静岡県にかけて降雪。東京でも正午までに6㎝積もる。

2006-01-21 15:38:05 | インポート

06012109_1 引用図は21日9時の天気図です。気象庁HPより引用。

関東地方や静岡県では、21日未明より、気圧の谷の接近で雪となったところが多く、21日正午現在、水戸や横浜で10㎝,東京都心でも6㎝の降雪となりました。

昨日の夕方の段階では、低気圧が本州の沖合いを陸地から離れて通過する予想でありましたが、20日21時の天気図(気象庁HPより引用)を見ると、 06012021 本州に南海上にある低気圧の北側の等圧線が、周辺より低く表現されており、本州上は、言ってみれば、気圧の鞍部に入りつつあることがわかります。

実は、こういう、気圧の鞍部は、上空でも、気圧の谷の前面に当たり、雪雲や雨雲ができやすい地域でもありますね。 実際、このような気圧配置の場合、本州の陸地が低気圧からやや離れていても、関東以西の南岸沿いでは、別に低気圧が発生しやすく、特に、関東沿岸から静岡県(特に伊豆や東部)では、関東の東海上から吹き付ける北東気流の影響も加わり、思いのほか、降雨(降雪)がまとまることが多いものです。

では、今回の事例のような場合に、本州南岸のどの辺に、新しく低気圧ができるでしょうか? これは、地表の風向の不連続になっている個所で、地域的には①四国沖 ②紀伊水道沖 ③遠州沖 ④房総半島南東沖から関東南岸 が挙げれれますが、今回のように、関東平野に北東気流が入る場合は ②紀伊水道沖か ⑤遠州沖が多いですね。 06012103_1 20060121030000_1

引用図は21日3時の天気図と東海地方周辺アメダス風向風速図です。気象庁HPより引用。

引用図をご覧になってお解りかと思いますが、21日3時の天気図には、遠州沖に新しく低気圧が解析されています。同一時刻の、関東地方から東海地方の風向は、関東地方では関東から静岡県東部にかけて、北東の気流が入り込んでいますが、伊勢湾岸では北西風となっており、遠州沖で風向の不連続部分が発生している様子がわかります。 今回の遠州沖の低気圧も、この、風向の不連続部分上で発生したと言えます。


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