①10月7日21時の天気図 気象庁HPより引用
②10月7日9時の日本付近雲画像図(赤外画像で拡大版) 気象庁HPより引用
③10月7日21時の日本付近雲画像図(赤外画像で拡大版) 気象庁HPより引用
④10月7日9時気象庁発表AXFE578図 日本気象予報士会HPより引用
台風18号は、非常に強い勢力を維持したまま、本州目がけて北上中です。
台風接近時には、当該台風の進路や中心気圧(台風の勢力を測るものですが)に目がいきますが、更に突っ込んで、台風周辺の下層(上空1500m付近が目安になると思います。)の暖気移流と寒気移流のコントラストの程度にも注意するべきと言うのが私の持論です。
台風周辺の下層の暖気移流と寒気移流が
Ⅰ:暖気移流≧寒気移流の状態であれば、・・・・・当該台風はその勢力を維持するもの
ですが、
Ⅱ:暖気移流<寒気移流であれば、・・・・・当該台風の勢力は次第に衰える
ものです。
これは、台風周辺の下層の暖気移流が顕著であるほど、台風のエネルギーとなる潜熱(水蒸気の蒸発時に発生する)を増大させることが出来るからです。
また、台風周辺の下層の暖気移流と寒気移流とのコントラストが大きくなるほど、当該台風の移動速度は増大するようになるますね。このことは、台風を押し流す上空の流れ(一般流)が、下層の暖気移流と寒気移流とのコントラストが大きくなるほど、増大するからです。
さらに、台風の移動速度が早くなるほど、当該台風を取り巻く雲の形は、渦巻型から勾玉型、あるいは、コンマ型となり、発達した降水域は、当該台風の進行方向前側から左前側に分布するようになりますし、台風の進行方向右側のみならず、進行方向左側でも、広範囲で風が強まってきます。
今回の台風18号も、引用図②(下側図)より、進行方向右側から前側で暖気移流が強まっておりますが、台風の進行方向左側では、逆に寒気移流が強まっており、暖気移流と寒気移流とのコントラストが大きくなっていることが判ります。更に、引用図②と③とを比較すると、7日9時では、台風を取り巻く雲の形はほぼ円型ですが、7日21時には、勾玉型に変化して来ていますね。
この台風18号は、次第に移動速度を移動速度を上げつつあることが判りますが、7日21時現在、台風の進行方向左側に入る玄海灘や対馬海峡周辺では、所々で風速(10分間の平均)が毎秒20mを超えています。