引用図は、6月18日15時の天気図です。気象庁HPより引用。
18日も、梅雨前線が本州の南海上に停滞し、南西諸島では強い雨も降りました。
梅雨の時期ですと、梅雨前線の動向や、それに伴う雨の降り方などに関心がいきますが、もうひとつ、注意していただきたい現象があります。
それは、濃霧です。
濃霧(霧)は、大気中の水蒸気が凝結した水滴などが大気中に浮遊しするために、視界が1キロ以下になった状態を霧といいますが、この霧の中で、おおむね視界が陸上で100メートル以下、海上で500メートル以下となって、交通機関などに著しい影響が生じることが予測される状態を言います。
言ってみれば、濃霧も雲のうちです。地表付近に発生した雲といえますね。実際に雲画像などで、広範囲に濃霧になっている箇所をみると、可視画像で、白く輝いた映像となりますので。
よく、気象の教科書で、霧には、①移流霧 ②前線霧 ③放射霧 ④蒸気霧 ⑤山霧という区分けがあります。(各霧の区分けのついての解説は本記事では省きますが)実際に濃霧になるケースは、前記した①から⑤までの現象がいくつか複合して発生したケースであることが殆どです。
濃霧は、暖かい気流が上空まで流れ込み、海上では、露点温度が海水温より高い状態であれば、たちどころに発生します。陸上では、風速が弱かったり、海上からの気流と内陸部の気流との風向がぶつかっている箇所で発生します。山間部(箱根や軽井沢、日光や富士五湖など)では、湿った気流が山にぶつかり発生するケース(前記⑤山霧ですね)が多いのものです。
そして、これまで(本年4月)の記事でも紹介したように、陸上で濃霧になる箇所では、上空700メートルから1000メートルに気温の逆転層があり、特に地表付近が湿っている(湿数が3以下)となっています。
これから明日朝にかけて、北日本、東日本では、所々濃霧となりますので、交通機関などは注意が必要です。
コメントありがとうございます。
そうですね。富士五湖のこの時期の霧の発生原因、お見込み通りと私も思っています。あと、富士五湖の濃霧の場合、地表付近が弱い北から東より風となっておる場合が殆どで、地表付近の鉛直シアーが大きくなっている状態と考えられ、このため、霧の発生発達が加速される要素もあると私波思っていますよ。