カノウおにいさんの気象・地震再発見

気象や地震についての目からうろこが出る話全集です。
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東京で本年初真夏日 だが 本当の夏はまだまだ先

2011-06-22 23:49:32 | インポート

①6月22日9時の天気図 気象庁HPより引用

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②6月22日9時のAXFE578図 日本気象予報士会HPより引用

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6月22日は、九州の一部を除き、梅雨は小康状態。ほぼ全国的に夏空が広がり、各地で、軒並み最高気温が30℃以上となる真夏日を観測しました。

特に、暖かな西より風が、中部山岳などを越える際に、山越えのフェーン現象による昇温も引く起こされたことも加わり、関東地方や甲信地方南部、静岡市周辺では特に気温が上昇して、群馬県館林では36・5℃、同じく群馬県の伊勢崎では36・2℃、前橋では36・1℃の最高気温を観測しています。

他にも、熊谷、秩父、甲府、静岡などで、最高気温が35℃以上となる猛暑日を観測したほか、東京(気象庁のある千代田区大手町)では、最高気温が31・9℃と、本年初の真夏日を観測しました。

引用図①より、本州上では梅雨前線が姿を消して、一見、梅雨明けの様相にも見えますが、ところが、梅雨はまだまだ健在!昨日、日本海から北日本を500hpaの気圧の谷が通過した後、その反動ともいえましょうか、22日は、日本海から北日本、東日本にかけて、500hpaの気圧の峰に覆われて、当該気圧の峰が、本州の南海上の太平洋高気圧と一時的に合体して、今回の夏空をもたらした と言えそうです。(引用図②)

このような現象は、実は、梅雨の期間には必ず発生するもの。来るべき、梅雨のもう一つの主役となる オホーツク海高気圧 の発生前の前兆と言えるものです。

引用図②の上側図より、500hpaの等高度線5820が日本海から東北地方南部まで北上したように見えますが、これは、前記したように、日本海から北日本、東日本にかけて、500hpaの気圧の峰に覆われて、当該気圧の峰が、本州の南海上の太平洋高気圧と一時的に合体したことが原因ですが、当該、等高度線5820や5860は、本州の東海上では、西北西~東南東方向へ走り、太平洋高気圧の勢力は、梅雨明けというには、まだまだ と言えそうです。

私自身、前記した、日本海から北日本、東日本にかけて、500hpaの気圧の峰に覆われて、当該気圧の峰が、本州の南海上の太平洋高気圧と一時的に合体することで、日本海から東日本、北日本上空の偏西風の蛇行を加速させたことで、オホーツク海高気圧を発生させる布石となると考えています。当該オホーツク海高気圧は、今後、本州付近を通過する500hpaの気圧の谷通過後、発生するようになると考えています。


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