彦根の歴史ブログ(『どんつき瓦版』記者ブログ)

2007年彦根城は築城400年祭を開催し無事に終了しました。
これを機に滋賀県や彦根市周辺を再発見します。

『「新選組!」剣術家集団の実像』講演聴講報告

2010年07月23日 | 講演
『ひこね市民大学講座 歴史手習塾』
セミナー3「NHK大河ドラマから見た歴史」
第3回目の講座として「『新選組!』剣術家集団の実像」が開かれました。

講師は『新選組!』で時代考証補佐をされた三野行徳先生。


大河ドラマが『新選組』に決まった時の時代考証の難しさに対する現場の動きや、近藤勇が京都に上洛して1ヶ月ほどしてから多摩に送った手紙から、近藤が上洛してすぐに政治家としての能力を示し、諸藩との周旋を行っていた話など、時代考証から浮かび上がる(大河ドラマでは描けなかった)近藤勇像が示されました。

講演後に、今月の2回の講座の先生と同じ質問を投げかけました。
 


《質疑応答》
(管理人)
 直弼は悪人ではなく大悪役だと思います。直弼がいたからこそ新選組や幕末の10年の歴史に繋がると思います。直弼が全てのスタートのイメージがあるのですが、先生から見る井伊直弼像はどうですか?
(三野氏)
 井伊は一番情報を仕入れる立場にありました。そうすると必然的に導き出される政治的な選択を実行していった人物ですね。
 井伊直弼を評価するなら、江戸時代の言葉でいう「名君」優れた政治家のひとりであることは間違いないと、私は思います。



これで、全10回の講座が開かれた『ひこね市民大学講座 歴史手習塾』の春・夏講座が終わりました(また、秋・冬があります)
・大石学先生の新しい江戸のイメージ
・中井均先生の彦根の戦国
・幕末を舞台にした大河ドラマの時代考証の話
どれも、ここで短く書くだけではもったいないくらいの濃い濃い学びでしたよ。