記憶と睡眠 ―くらしのかがく（４）

昨夜の寝しな（就寝時）のニュースJAPANで、「睡眠をよくと人ほど、記憶力が強化される」というアメリカの大学の研究成果を紹介していた。

考えてみたら確かに、私が人の名前をちゃんと憶え（られ）なくなったのは、毎日８時間以上の睡眠を確保できない身分になったころからだ。脳ミソのデフラグには時間がかかる。この間のニューロン・ネットワークでいえば、ニューロンとニューロンがシナプスどガキーンとしっかり合体するには、毎日８時間の作業時間が必要ってことか。

さて、記憶といえば。

今日は休日、久しぶりに夜までのんびり～、などとまったりしていて、歌舞伎を観にいく予定をすっかり忘れてたー！！

・・・という夢をみた。リアルだ・・・。
記憶している夢というのはたいてい、走ってたり泳いでたり人並みに逆らってたり、なにかうまくいかないことに対してあくまでもやり遂げようともがいていたりする。よくいわれる、高いところから落ちる夢とか、追いかけられる夢とかは、私はみたことがない。いつもがむしゃらに何かに向かっていっている。

で、今回はがむしゃらに歌舞伎座に向かっていったのだが、それがなぜか、えらい勢いで下りの階段を大股で駆け下り続けていた。それも幅のある石の手すりと広い踊り場のクラシックな階段が、なぜか高層ビルばりに延々と続いていた。途中の踊り場で友達と出会い、内心は急ぎながらもしばし立ち話をして、ふたたび駆け下り始めたところで、表の工事現場から大きな爆発音がして目が覚めてしまった。ニュースJAPANを最後まで観てからここまで、やっぱり８時間には足りない。あぁぁ・・・

しかたなく休日の割には早起きをして、一週間分の掃除と洗濯をして、宅配の荷物を３つ受け取り、読みかけの参考文献に目を通し、夕方ちゃんとわすれずに歌舞伎座にでかけた。

お気に入りの役者はみんな夏休みだったけど、八犬伝はやっぱり面白かった。難を挙げるなら、原作の筋とはだいぶんはずれていたことと、キャストがみんな年増すぎることぐらいか。もうちゃっかり“ハンカチ王子”のアドリブまで登場していた。さすがトレンドには敏感。

あっぱれ、ニッポンのかぶき者。