ヒイラギ日記 ~Holy Holly's Diary~

小粒でも ぴりりと辛い 博士な日々。

モバイルの世界はどこへいく

2009-04-10 23:11:53 | くらしのかがく

先週土曜日のお花見帰り。
某社S社長から『Kindle2』の実物を見せてもらった。

http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2009/02/10/22387.html

本や新聞が紙じゃなくなって、
活字は画面に映るドットの集合体になって、
コンテンツはWebサイトからダウンロード購入するようになる。

文字の大きさ調節も改ページもボタンひとつ。
画面に表示されるフォントはとても見やすくて美しい字体。
電子書籍1500冊分の内蔵メモリに、
速度調整と性別選択のできる読み上げ機能まで搭載。

片手で軽々と持てる薄っぺらい端末にこれだけのスペックが収まって、
USB充電で長時間使えて、359ドル。

たしかにS社長が絶賛するだけのことはあると思う。
モバイル端末向けの技術もここまで実用化が進んだのだなぁと、
それなりに感慨もひとしお。

でも個人的には、新製品が出るたびに気にかかっているギモンが、
またさらに大きく膨れ上がっていく。

――モバイルの世界はいったいどこへ向かっているのか

Windows3.1時代からのモバイラーとしては、
必要な機能とモバイラー特有のこだわりをすべて搭載したまま、
究極まで小型化・軽量化・省エネルギー化・低価格化が進む、
というのが、技術進歩の意義であろうと思っている。

しかし。
ここ10年前後のこの技術分野を俯瞰したかぎりでは、
機能別の進化ばかりが進んできている。
しかも結果的にそれぞれの機器のアイデンティティを失わせる方向へと。

もはや、モバイルPCなのか、PDAなのか、携帯電話なのか、
はたまたデジカメなのかポータブルテレビなのか携帯ゲーム機なのか、
電子書籍リーダーなのかデジタルオーディオプレーヤーなのかGPS発信機なのか、
搭載された機能からは、何のための器械なのかさっぱりわからない。

新製品のプレスリリースが出るたびに、見たり触れたりするたびに、
新しモノ好きのツボを大いに刺激されつつも、
いいのか、それで。 という気持ちになる。

突き詰めれば、ヒイラギ的こだわり*を解決できるところまでは、
いまだに技術進歩と実用化が追いついていないということか。

ということで、『ヒイラギ日記』第800回記念コラムでした。



*ヒイラギ的こだわり…両手での日本語かな入力がナチュラルスピードでできるキー配列とピッチが確保されかつトラックポインタを装備したキーボード(必要以上に場所をとる割に作業効率には貢献しないタッチパッドは不要)と12インチ程度のモニタと途中充電不要で8時間ていど連続のビジネスユースに耐える電源とメモリとHDDもしくはフラッシュSSDと熱くならないできればインテルCPUを搭載した、総重量1kg未満のミニPCで、20万円を切るべし。モチロン“▼■ータイマー”搭載機は論外


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