ヒイラギ日記 ~Holy Holly's Diary~

小粒でも ぴりりと辛い 博士な日々。

ある日曜日の過ごし方

2008-12-14 23:37:03 | 芸能人ヒイラギ

今日はカルチャーセンターの邦楽発表会本番。
地歌の舞台本番は必ず晴れるお日さまの申し子ヒイラギ、
初めての、雨の演奏会。

初代家元の葬儀の日もこんな雨だったな、
もしかして聴きに来てくれたんかな、
などと、何事も都合のいいように考えて演奏してたら、

「とてもきれいにそろって、爽やかで良かったわよ」

と、師匠からもお褒めの言葉をいただいた。

褒められるとがんばっちゃうヒイラギ
ごきげんさんで帰宅して、
2時間かそこら、春の発表会で弾く大曲を無心におさらい。

ようやく雨は上がって、厚い雲の下からかすかに夕焼け色がのぞくころ、
今度は『NORMA』の楽譜をバッグに投げ込んで稽古場へ。

合唱団の名簿を並べて受付をつくる。
倉庫から椅子を出して、稽古場にぐるりと並べる。
演出スタッフ用の机を並べ、グランドピアノをセットする。

最後に、センターにマエストロの席と荷物置きの椅子。
マエストロの背格好を思い浮かべて譜面台の高さと角度を調節しながら、
モスクワでもこんなことやってたなぁ…などとしばし思いにふける。

淡々と立ち稽古に参加して、
音楽と言葉の記憶の間に、
動きとポジションの記憶を埋め込んでいく。
細かい演技指導が加わるときにはここには居られないかもしれない。
できるときに集中するしかない。

立ち稽古では口数の少ないマエストロ。
いったいどんな風に聞こえているのだろうかと思いながら、
朝からの疲れが出始めたノドをなだめすかして歌う。

上から見ても下から見てもヒゲ面のおじさんの顔に見える、
あの“だまし絵”みたいな顔した演出家をめぐって、
仲間と軽口をたたきながら帰る。

改札口の前で、じゃあまた来週ね、と別れたら、
音楽づくめの日曜日もそろそろ終わり。

そんな感じ。



文京シビックホール『NORMA』公演(2009.02.08)
指揮:髪を切ったMonsieur Mestro Eiichi Tomabechi

コメント
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