公演旅行の写真係を仰せつかって、撮りも撮ったり、648枚。
どうしたらいいのか、途方にくれるほど大量のデジカメ画像が手元にある。
しょうがないので、とりあえずインデックスをプリントして、1枚1枚チェック。
ブレてないか、ボケてないか、意味不明じゃないか、それなりにじっくり見ながら選り分けていく。
やってみるとこれが、かなぁり面倒。
何がって、ブレやらボケやらよりもまず、写真として適当な明るさで写ってるかどうかを見分けなくちゃいけない。
撮影したときのモニター画面ではちゃんと写ってたはずなのに、プリントしてみると真っ暗だったりする。
確認のためにPCモニターに出してみると、これまた見られる程度にちゃんと写ってる。
どないしたらええねん。
原因は、ロシアの(というか、多分ヨーロッパの)室内照明。
宮殿とか、大学とか、由緒正しき(つまりは古い)建物での公演が多かったものだから、当然のことながら、スポットライト的な明るい照明はないし、室内のシャンデリアの数も少ない。
ろうそくの明かりのようなオレンジ色の強い照明は、ムードがあってとてもいい感じではあるけど、撮影に堪えるほどの明るさは、ない。
舞台写真を撮るにはもともと暗すぎるのだ。
それじゃフラッシュたけばいいじゃん、と思うのだが、このヨーロッパ風室内照明はそこがクセもの。
この明かりの中でフラッシュをたくと、被写体が異常に真っ白けに光って見えなくなるか、ときによってはどういうわけか画面が真っ暗け。
猿知恵駆使して、ちょっと距離とってフラッシュたいてみた。
2,3歩離れただけで、ものの見事にフラッシュが被写体まで届かなくなって、やっぱりモニターに写るのは薄暗がり。
む~ん、光のマジック。
なんなんだろーかな、この光の干渉というか、打ち消しあいというか。
難しいことは分かりませんが、ロシアで舞台写真を撮るときは、フィルムカメラ必携です。