ヒイラギ日記 ~Holy Holly's Diary~

小粒でも ぴりりと辛い 博士な日々。

自分にごほうび

2007-11-23 23:07:39 | ヒイラギのひとりごと

今日は勤労感謝の日。
毎年この日には、いつもがんばってるヒイラギに、ご褒美をあげることにしている。
要は、自分を自分でほめてあげて、労わってあげて、喜ばせてあげるってことなのだが。

今年のご褒美は、十一月の歌舞伎座といえば、の『吉例顔見世大歌舞伎』。
・・・のつもりだった。

しかし。

前夜にゴゼンサマで帰宅し、
疲れた身体にムチ打ってロシア公演の記録写真を整理(648枚→330枚)してCDに焼き、
意識朦朧となって布団にもぐりこみ、
ちょっと寝て、起きて、朝風呂で無理やり目を覚まし、
焼きたてほやほやのCDの束と20ページ弱の旅行記をひっつかんで電車に飛び乗り、
ロシア公演旅行の反省会に出て、
師匠から来春の発表会に向けてのプレッシャーをかけていただいたところでお教室を辞し、
これまた使い勝手のおそろしく悪いO江戸線に飛び乗って都心を西から東へ横断し、
第九の練習にすべりこみセーフで間に合って、
これまたマエストロから12/22の本番に向けてのプレッシャーをかけていただき、
ようやく自由の身になったのが、午後5時を回ったころ。
歌舞伎、もう始まってんじゃん。

とはいえ、これからが「勤労感謝の日」の本番。
正面入り口のドアを押し開けて、上演中で静か~な劇場に入る。
なんか、とっても悪いことしてる気分になるくらい静か。
もぎりのお姉さんが、

「「山科閑居」が始まって、7分くらい経ったところですよ。」

と教えてくれる。

「山科閑居」かぁ・・・。
いいドラマだけど、顔見世だから配役も豪華だけど、辛気臭いかなぁ。
黙阿弥大好きっ子としては、どうもこのテの演目のテンポには乗りづらい。

ここまでの日程で正直ちょっと疲れたので、「山科閑居」は座席に入らずに外で聞き流すことにした。
劇場内をひとしきりブラブラした後は、3階廊下のソファに座って、ひたすらリラックス。

売店のおじちゃん・おばちゃんが「今だ」とばかりにトイレに走ったり、
下座音楽のプレイヤーらしき紋付袴のお兄さんがソファに座って精神統一してたり(寝てただけか?)、
上演中の各階ロビー風景は、なかなか面白い。

面白かったけど、やっぱり飽きる。
芝居のテンポがぁ、などとケチつけて外にいるクセして、

「テンポが遅いってことは、外で待ってる時間だって長い」

という当たり前の事実に、だいぶ飽きちゃってから気がつく。

――でもなぁ、途中で入るったって、一幕モノだしなぁ。

で、こうゆう場合、一番手っ取り早いヒマつぶしに打って出るしかなくなる。
すなわち、
熟睡とまではいかないけど、ヒーリング効果のある三味線の音を遠くに聞きながら、うつらうつらすること1時間。
午前様で寝不足だった分も取り戻して、妙にすっきりした感じ。

後半は、裃後見さんの紙テープしゅるしゅるワザが楽しい「土蜘蛛」と、黙阿弥の「三人吉三」。
いや、満足、満足。

今年の勤労感謝は、そんなこんなで、結果オーライ。

コメント
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