職場主催のちょっと面白そうなワークショップがあったので、逆ギレマンの了解を得て参加してみた。
「心の豊かさ」がテーマの科学技術政策ワークショップ。
これだけ聞いて、どんな話か想像がつく人は少ないだろう。
先週までの国際会議騒ぎで宣伝が十分に出来なかったこともあって、参加者20名そこそこ、というこじんまりしたワークショップだった。
でも、なかなか面白かった。
科学技術には2種類ある。
生活を便利にして余暇とかレジャーのための時間を生み出してくれる科学技術と、ゲームみたいに時間を消費させる科学技術。
一般の家電製品のように壊れたときに買い替え需要が起こる科学技術と、携帯電話のように新たな機能が加わることで買い替え需要が起こる科学技術。
なるほど。どちらも納得的。
そして、心の豊かさにも2種類ある。
欲求が満たされて得られる心の豊かさと、欲求が満たされなくても得られる心の豊かさ。
たしかに。
それでは、心の豊かさを得るために、科学技術と人は、どんな風に関わりあえばいいのか。
そんな壮大な、そしてもしかしたら哲学的に深遠なテーマで、基調講演が2題とみっちり2時間半にわたるパネルディスカッションだった。
オーガナイザーの先生がその場で整理できないくらい色んな論点が抽出されて、二十一世紀の科学技術のあり方を考えるヒントもたくさん挙がった。
そこでヒイラギ思ふに、こりゃーモノづくりと人づくりのリンク点をさぐる研究では。
パネラーの一人によると、こう言い換えられる――浮世と浮世ばなれの接点。
面白いぞ。現(うつつ)と夢のリンク。