自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

野草の発芽(1)

2018-01-25 | 植物

あるがままの自然で,あるがままに生えてくるのが野草。人によっては農耕や人間生活との兼ね合いなどから“雑草”と呼ばれることもありますが,ここでは野草で統一しておきます。

野草が種子を散布して繁殖するのは植物としての種族維持の必須条件。わたしたちの身の回りには野草がわんさとあって,次々に発芽・生長しています。なのに,発芽したばかりの種子の主がなになのか,ほとんどわかりません。

春先にウォーキングしていると,ひしめくように発芽した種子を見かけることがあります。なのに,たいてい草の名がわからないのです。これでは情けないと思ったことが度々あります。今,種子を付けた茎が立ち枯れしています。この種子を蒔けば,芽生えで野草名が同定できるようになるでしょう。

「チャンス!」。そう思っていくつかを採取して播種することに。

これまでに試みてくわしい記録を残しているのは,ススキ,セイタカアワダチソウ,ガガイモ,スミレ,カタバミです。今回は発芽時期のずれを確認したくて,ススキ,セイタカアワダチソウの2種も再び播種することに。そして新たにエノコログサ,チカラシバ,イノコズチ,カラスウリ,アメリカセンダングサを加えることにしました。合計7種類です。それぞれについて複数個所で採種した上で混ぜ,それを植えて一定の発芽率を確保することにします。

そのうち,カラスウリの種子についてご紹介しましょう。

木をよじ登った蔓が枯れたのにともなって,果実の皮もすっかり色あせ干からびています。

 


その中から取り出した種子が下写真。なかなかおもしろいかたち・表情をしています。まず上から。

 

次に斜め前から。

 

おしまいは真正面から。

 

上下,前後は適当な呼び方をしただけです。ほんとうはどこがどうなのか,さっぱりわかりません。どこから芽が出て来るのかも。そんなふしぎなかたちをしています。

種子がたくさん集まると,色やかたちがたのしく見えます。