自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

ヒミズのからだ

2016-04-29 | 生物

ミュージアムのある公園で作業をしていると,ヒミズの死体が1つ。前日雨がかなり降ったので,その影響を受けたのでしょう。そうだとすれば,かわいそうな話です。あらゆる生きものに目を向けているわたしのこと,めったに見かけない生のヒミズなので,もちろん画像に残すことにしました。

地中を棲み処とするほ乳動物の代表の一つ。その特徴がズバリ。視覚は発達していないだろうな,その代わり,触覚・嗅覚が発達しているだろうなと想像できる体形。 


頭部は,鼻が異常なくらいに重要な役割を果たしていることが窺えます。 

 
全身が体毛で覆われています。地中での生活に適応している様子がよく理解できます。尾の長さと姿が特徴的です。これもやっぱり体毛だらけ。触覚とかバランス感覚とか,何かとくべつなはたらきを担っているのでしょうか。

 
鼻は筒になって飛び出しています。そして先が露出。スゴイ歯! ミミズやクモ,ムカデ,昆虫類,それに種子などをバリバリ食するといいます。雑食性動物なのです。触毛がたくさん。触角が相当に発達していそう。


前肢はショベル。鋭い爪を持った強靭な骨格! 


このヒミズは漢字表記で“日見ず”。おもしろい生態の持ち主で,夜は地表に出ることもあるそうです。そんなときにイノシシやフクロウなどの天敵に襲われるという話なので,モグラのなかまであっても,モグラとはずいぶん違っています。