自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

クロヒラタアブ,1月の卵(続々)

2016-01-21 | ヒラタアブ

1月8日(金)。室内に移した日の午後9時。確かめておこうと思ってルーペで見ると,なんと誕生した幼虫が卵の殻の脇にいたのです。すいすい事が進んだので,もうびっくり。惜しくも孵化場面を撮ることは叶いませんでした。それでも「この直後を撮っておきたい!」と思い,大急ぎで撮影準備にかかりました。

 


卵の付いた面は,実際は葉の裏側です。幼虫は間もな下側,つまり葉の表側に向かいました。身を隠す行動だとみてよいでしょう。 

 


下側に回ったときに,葉を裏返して観察しました。幼虫は葉の端のほうでじっとしていました。 

 


このままにして時間が経ってから見ると,幼虫はまた下側,つまり卵殻がある側に移動していました。やはり身を守る行動なのでしょう。殻のすぐ傍にいたのはまったく偶然だと思います。

 
上写真をトリミングしておきます。


せっかくなので,このまま飼おうと思います。手のひらサイズの容器に入れ,ときどきアブラムシの付いた葉を入れればいいでしょう。葉が少ないと,個体を探すのに時間がかからないし,継続観察が容易でしょう。

 


厳冬,生きもののいのち

2016-01-21 | 日記

1月21日(木)大寒。勤務日。寒波が去ったとはいえ,厳しい寒さの一日となりました。たぶん,皮膚感覚では日中の気温は5℃を上回らなかったように思います。県北部のスキー場はほとんどが雪不足で休業中だったのが,今回の雪で滑降が可能になり,今日オープンしたところがいくつかあったとか。

朝,仕事場から見る近くの峰は雪雲にすっぽりと包まれていました。結局,一日中山頂を眺めることはできませんでした。


近くにある自動車工場の軒で出合ったフキノトウの頭。数個見かけました。なんだか,春の匂いがしてくるようでこころがほわっとなりました。フキノトウ自身は,暖冬傾向で早く顔を覗かせていたものの,この寒さに身震いをしているかもしれません。「春よ来い,早く来い」と,つぶやいているかも。ここがこうなら,我が家でもフキノトウが出ているのでは? 探してみます。


昼休みに見かけたのがヨモギハムシ。近頃よく見かけます。今日は背の低いヨモギの茎先にいました。交尾中でしたが,撮影しようとしたらパッと離れてしまいました。「申し訳ない」。


先日記事で書いたとおり,ヨモギハムシは越冬態が成虫及び卵であるのは確かです。今の気温での活動振りからみると,成虫越冬というのはじゅうぶん理解できます。温度耐性が相当にあるにちがいありません。交尾場面から,卵越冬も納得です。厳しい冬を複数態で乗り越える戦略は,変温動物としては順当なところでしょう。環境への適応,種の維持という観点からみても,理にかなっています。

明日はどんな匂いが自然から届くやら。