昨年12月半ば。自宅脇の道端,そして畑に咲いたセイヨウタンポポを見て行くと,「おやっ!」「まあ!」という感じで意外にも昆虫たちが目に付きました。もちろん,小さな虫なので目には付きにくいのですが,探せば結構見つかるという程度に訪れているのです。
タンポポは黄色い花弁で昆虫を誘います。昆虫は,今の時期なら黄色が目に付くようで,まんまと作戦に乗せられているようです。
ハナバエはさすが。嗅覚も大したもので,ちゃっかりやって来ていました。からだの剛毛は鎧のようなもので,こんな小さなからだにもちゃんとした仕組みが備わっているふしぎを感じます。
この時期,クロヒラタアブは目立ちます。警戒心は相当なもので,慎重に撮影しないとパッと逃げてしまいます。ふつうわたしの動作は,足をできるだけ近づく,両手にコンデジを持って構える,ゆっくりゆっくりしゃがむ,撮影しながらさらに至近距離に迫る,画面いっぱいに写す,何枚も写す,という順序になります。
花粉を舐めている場合は,口器まで捉えられたらサイコーです。
他の花を見て行くと,カメムシの幼虫らしい個体が一匹いました。体長4mm。翅が腹部の大きさと比べると,極端に未熟です。
やはり花汁を吸っているのです。小さくても,口吻を突き刺している姿は生態をくっきり写し出すことになります。このからだだと,おなかいっぱいになっても,花にはまだまだ余り返るほどの汁が詰まっているわけです。外敵も見当たりません。うらやましいほどです。
さらに出合いは続きます。シリーズで記事にしていきましょう。