自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

サツマイモの花!(3)

2015-10-24 | 

持ち帰った花を調べました。初歩的ながら解剖学的な手法でしくみを探るのです。

外から見たメシベ。“サツマイモならでは”の特異な柱頭です。ぼこぼこっとした形状は,もちろん,花粉を受け取りやすいはず。 


花を縦方向に切って,断面を観察しました。メシベがぐっと突き出して,その周りを5本のオシベが取り囲んでいます。


蕊の先付近を見ると,特徴ある様子が迫ってきます。


メシベの根もとは膨らんだ子房。種子の赤ちゃん“胚珠”が入っています。


その子房をうまく縦に切れないかなあと思って,切ってみました。道具はカッターナイフ。しかし,うまく切れませんでした。辛抱強くすればできるはずですから,もう一度チャレンジしてみます。

うまくいけば,胚珠が見えるでしょう。見えたとしたら,アサガオのそれに似ていることでしょう。

蜜源のことが気になって,新しい花で上から奥を覗き込むことにしました。それでわかったことなのですが,蕊の根もと周りにはたくさんの蜜が滲み出ているのです。液体がポッコリと膨らんで溜まっています。その辺り一帯には,網状の器官が張り巡らされています。これが蜜を分泌しているとはいえないまでも,蜜との関係は当然あるはず。


ついでに,蜜にちがいないか,味を調べてみました。爪楊枝の先を付けて,そうしてわずかに付いた液体の味を確かめるのです。すると,どうでしょう。かすかに甘さが感じられたのです。妻にも同じことをしてもらいましが,わたしとまったく同じ感想でした。なんだかミツバチの気分に浸れ,ハッピー!


蜜が出ていて,その蜜が昆虫を招く大道具であることは明らかです。

もっと近づいて観察したらどんな世界が広がっているか,試みました。すると,予想外の姿が見えてきたのです。結果は,お・た・の・し・み,に。