自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

早春,マンサクの花と訪花昆虫(10)

2015-02-21 | マンサク

マンサクの花が開き始めてから一カ月が経過。今では木全体に花が付いて,満開状態です。こうなると,昆虫が目立ちます。目立つといっても,一匹一匹は数mm。とても小さいので,よくよく探していかないと目にとまりません。

目が慣れてくると,意外に見つけやすくなります。小さいので,外界を認識する力がそうすぐれているわけでもなさそうです。だって,割合平気に近づいても逃げる気配はありませんから。観察しやすいといえばそうです。しかし,小さい分,観察も撮影も苦労続きです。

花弁にとまっていたのが,このハエ。出現時期や格好から,ブチマルヒゲヤチバエのような気もしますが,タネバエかもです。今のところ不明です。 

 
葉の上で見つかったのが,下写真の小さなハエ。小さくて,スマートで,とても機敏そう。この体内に,いのちが脈づいているふしぎを感じます。

 


冬であっても活動のチャンスを窺っているハエ類はかなりの数にのぼります。 このふしぎもついつい感じてしまいます。 

 


今年のロウバイ(6)

2015-02-21 | ロウバイ

ハエのなかまは国内で3000種といわれていますから,これについての細かな同定作業は到底わたしにはできません。このことは以前にも書いたことなのですが,それほど自然は多様で豊かで,人間がその真実の姿を見届けるのは困難な話だということです。

金属光沢を放つ写真のハエにしても,キンバエのなかまか,イエバエのなかまか,その辺りでさえ不明瞭です。大きなキンバエの一回り,二周り小型のハエです。ロウバイの花では初めて観察しました。 


からだには,花粉がたっぷり。 

 
なんだか贅沢な食餌場所のような気がします。

訪れる昆虫の種類は思いのほか多いとはいえ,絶対数はごく限られています。寒い最中のことですから,成虫で動き回るのはどうみてもいのちあるものには不利な環境です。この環境に微妙に適応しながら,たくましく生きているのがハエです。活動する昆虫の絶対数が少ない上に,このハエですら体型は大きい部類に入るのですから,マアいってみれば“我が物顔”風ののびやかさで食餌をたのしんでいるのでしょう。

環境に適応するハエの生態は驚くべきものです。