浜床のふろしき

尾道市因島から日常を記します

60年の歳月

2005年05月27日 | 日常

時事通信より「フィリピン南部のミンダナオ島に旧日本兵とみられる男性2人が生存しているとの情報を確認するため、マニラの日本大使館員3人は27日、同島ジェネラルサントス入りした。」「2人は昭和19年、所属の第三十師団で同島東部のダバオ市に上陸。20年6月に命令でいったん分隊し、その後、集合場所に着く前に、山中で終戦を迎え、山岳地帯でゲリラに収容されて戦術などを教えていたという。二人は最近、老齢などのため帰国の思いを強くしていたという。」

今日、ラジオからこのニュースを耳にした。昭和20年というと、西暦の1945年である。今が2005年だから、60年も前になる。

彼らは太平洋戦争が終わったことは知っていたにも関わらず、反政府ゲリラと行動を共にしており、戦争と共に歩んだ人生といえる。

30年ほど前にもフィリピンのジャングルで潜伏していた小野田さんが発見され、帰国している。彼らは一様に同じようなことを発言している。

「軍法会議にかけられ、罪を問われる」

彼らを支えてきたのは「罪の意識」なのだろうか、それとも「人間としての誇り」なのだろうか。いや、もしかしたら、「日本の戦中教育」なのかもしれない。

天皇さん、彼らの60年の歳月はどうすればいいんですか。それが彼らの運命なのでしょうか。

政府の方々、お金で彼らの人生が解決するのでしょうか。

世界の人々、これは他人事でしょうか。


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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
こんなニュースを聞くと、まだ「戦後」じゃないん... (うと)
2005-05-28 15:58:55
こんなニュースを聞くと、まだ「戦後」じゃないんだって思います。
事実なら、高齢だし、一刻もはやく帰国させてほしいです。ちょうど、私の祖父くらいの年代なんだよね。
今、私の年齢で徴兵されて彼らと同じ状況で、60年過ごしたら、90過ぎか…。考えられないことです。
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>うとさん (hamatoko)
2005-05-29 05:36:50
>うとさん
そうです。決して「戦後」じゃないです。
日本人は戦争を忘れようとしますが、忘れることが必ずしも良いわけではありません。
「戦争は悲惨なんだ」「二度と起こしてはいけないんだ」と引き継いでいかなければ。忘れてしまえば、きっと繰り返すに違いないのだから。
フィリピンにいる彼らが、日本に戻ることで60年の歳月が少しでも報われるのであれば、早く戻れることを願います。
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