虎尾の会

幕末の草莽の志士清河八郎の会の名を盗用しています。主人は猫の尾も踏めません。

NHK 大学 秘密保護法案

2013-12-07 | 新聞・テレビから
それにしても、NHKはひどい。これほど、反対の世論が盛り上がり、国民の関心も強い秘密保護法案だが、NHKは中継をしなかった。意識的とすら思える。
今国会の中継は全部で13回。最初の8回は衆参の代表質問を中継。あと5回は、SNCが成立した11月6日、11月20日の参院の国家安全保障委員会、11月25日の参院決算委員会、衆院で保護法案が成立した26日。参院に審議がうつってからは、12月4日の参院国家安全委員会だけだ。

放送局、新聞は、国民の「知る権利」に資する機関ということになっているけど、NHKはその任務を果たしていない。ニュースウォッチ9時のキャスターなどもこの法案についての危惧や不安を口にすることはなく、「民主党もこの法案が必要だという点では一致していますよね」と言う始末で、法案は必要という立場なのだろう。

昨日の新聞に、この法案に反対、あるいは危惧の声明をした各種団体の名前があがっていた。いろいろな団体があがっているが、多くは、衆院で可決されてからではないのか。吉永小百合などの芸能人が直前に声をあげるのは、黙ってられない思いからでわかるが、ジャーナリストや放送、新聞、出版などのメディア関係は、ちょっとおそすぎのではないか。自分たちの仕事の領域に関わる法案であり、率先して世論をリードすべきだろう。でも、おそすぎてもいい。これから、持続的に抗議を続けるならいい。持続的にテレビでも抗議してほしい。

あの団体の名前で、本来ならあってしかるべき「大学」の名前がなかった。有志の学者たちの反対の声明はあったが、なぜ、「大学」として、反対の声明を出せないのか。

大学は、事実を追求し、真理を研究する、学問の府だろう。政府が情報を隠す秘密保護法案は、研究者や学問の障害になり、学問の敵になるものだろう。全部の大学が一致団結して声明を出せとは言わない。しかし、どこか2,3校でも大学として政府に抗議することはできなかったのだろうか。

たぶん、できないのだ。現在の大学は、政府、財界の支配下にあるのだろう。
大学が動かなければ、学生たちが、たとえば、自治会とかで、声明を出してもいいのだが、学生達が声明を出した、という話も聞かない。抗議のデモもおじさんやおばさんたちが中心で、若い学生の姿は見えにくい。そうではないのかもしれない。それならよいのだが・・・。


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2 コメント

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Unknown (かおる)
2013-12-08 21:12:59
某国立大学に勤めていますが、大学の自治がなし崩し的に、どんどん失われていっている実感を持っています。かつては大学が企業と結びつくことに、それでいいのか、という意識があったと思うのですが、今や文科省が率先してどんどん産学連携を推し進め、平成16年の法人化後、予算が毎年削られ、その補填のために企業と連携することが今や「正義」になっています。これから先、さらにひどいことになりそうで、大学という職場に希望が正直持てません。
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Unknown (荘太郎)
2013-12-08 23:42:01
コメントありがとうございます。
たぶん、学者としての良心を持っている人は、大学はすみずらい場所になっているのでしょうね。いや、ほんとうに学問に志している学生にとってもそうかもしれません。
わたしの学生時代には、すぐに卒業(すぐに就職)は三流、留年は二流、中退は一流という言葉がありました(笑)。大昔の当時でさえ、大学の価値は疑わしかったのですが、今は、想像を絶するのでしょうね。さしずめ、今なら、大学にいかないのが一流ということになりそうです。
一流二流という言い方はよくないですが、このさい、ご容赦。
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