虎尾の会

幕末の草莽の志士清河八郎の会の名を盗用しています。主人は猫の尾も踏めません。

原発事故から3ヶ月。

2011-06-10 | 新聞・テレビから
明日で、原発事故からもう3ヶ月になる。
あいかわらず、事故の状況は厳しく、収束の見込みはない。
というか、どういう状況かあいかわらず、国民にはわからず、知らされず、だ。
保安院、東電の記者発表を中継せよ、と当初から(このブログで)頼んでいるのに、ちっとも聞いてくれないんだもん。

ぜったい安全だと信じ込ませた「原発神話」は、その昔の「無敗の大日本帝国神話」を思い出させる。
「日本はぜったいに負けない。負けるはずがない。優秀な帝国軍人や政府の偉い人たちが指導する日本、神国日本は世界最強」とほとんどの人は信じていた。

エリート指導者の甘い現実認識、情報隠し、国民の生命よりも、組織(軍)を優先する思想。敗戦が明瞭なのにもかかわらず、認めようとせず、なお特攻隊などをつくって若者たちを死なせた指導者の無能。大日本帝国がこわれたあとも、反省もなく、責任をとろうとしない指導者たち。なんだか、この国は敗戦前とあまり変わっていないのかもしれない。

この戦争時代のことはノンフィクション作家の高木俊朗などがかつて追求していたが、もはや、高木俊朗はなく、その後継ともいえる澤地久枝がわずかにいるだけだ。あの「戦争」を知らない人たちが今は圧倒的多数。今回の原発事故で、あらためて昔の日本の「戦争」を知らなくては、と思っている。戦争時代の国民は、今のわれわれとそんなに違っていないかもしれない。

明日は、原発事故から3ヶ月ということで、日本中のあちこちで、脱原発100万人集会というのをやるようだ。これは大きなニュースになるはずだ。だが、今日の朝日は、朝刊にも夕刊にも1行もそのことを伝える文字はない。知っているはずなのに、少しは親切に知らせてくれてもいいのに。大阪では午後1時から中之島公園に集まるそうです。雨天決行。

明日の朝日、原発災害のどういう総括記事を書くつもりか。